こんばんちは、スーパー太っちょWebディレクターです。
スーパーは太っちょにかかります。
さて、前にこんな記事を書いたワテクシ。
今日は社内じゃなくこれの転職版。
僕はかなり転職が多いジョブホッパーなわけですが、そのわりに毎回多くのスカウトメールもらって、実際に今回も割りとスムーズに内定もいただけました。
でもね、転職をするたびに思うんだわ。
結局、僕の適正年収っていくらなんだろうか?
まあ、考えた結果そんなものは存在しないんだけども。
そんなわけで、うぇぶぎょうかいのむめいでぃれくたーのお時間です。
漫画「ワンピース」の懸賞金ってテキトーだよね
ワンピースの懸賞金って、あれかなりいい加減じゃないですか。
いや、それこそが尾田先生の画期的な発明だなとすら思う。
ドラゴンボールの「戦闘力」というのはかなり絶対的なもので、強さをその正確な数値で表したからこそ、某ゴールデンに目覚めた帝王さんの
「私の戦闘力は530000です」
が恐怖のあれでそれになるわけなんよ(何)
それに比べてワンピースの懸賞金のいかにテキトーなことか。
無名だった主人公ルフィが初めて懸賞金をつけられたときの額が3000万ベリーだったんだけど、改めて原作を読んでみるととくにその間にルフィが劇的に強くなったという描写は無い。
同様に、獣王のおっさん・・・じゃなかった王下七武海クロコダイルを倒したあとも1億ベリーになるけど、苦戦はしたもののとくに修行などして強くなったということでもないですねぇ。
そもそも懸賞金というのは本人の実力そのものをみているのではなく、それまでの行いから政府における危険度を測ったもので、要は「こいつなにやらかした奴やねん」ということでしかない。
これは本当に尾田先生のすばらしい発明だと思っていて(2回目)、ドラゴンボールのように絶対的な戦闘力はわかりやすい反面、ほぼそれで戦闘における強者と弱者が一発でわかってしまう。これが懸賞金だと「あくまでこれまでの活動を見た評価」でしかないので、「懸賞金が低くても相手より強い可能性」というのが残る。
転職市場における評価や年収もこれと同じ
スカウターなんてものはこの世に存在しないわけですよ。
つまり、本来はドラゴンボールよりワンピースの「懸賞金」のほうがよほど現実的で、そして現実にも相手の戦闘力をはかるスカウターもなければ、仕事の実力を正確に把握できるツールも無い。
転職市場における人材評価もこれとまったく同じで、彼の、あなたの、そして僕の正確な実力なんて誰にも把握できない。じゃあどうやってその人を査定するかというと、
- その人がどこの会社にいて、
- どんなチームにいて、
- どんなことをやってきたのか
ということを見るしかない。
ワンピースにおけるルフィも最初は懸賞金なんぞついてなかったんだけど、それは彼に実力が無かったわけではなく、その実力を評価する実績やエピソードが皆無だったので誰も彼のすごさ(本来は"恐ろしさ")を評価できなかったんよね。
それでも彼はその人間性も含めた実力で世界政府に存在を認めさせ、今もなお懸賞金が上がり続けているわけだけど、これはもうまったくの無名からスタートアップで起業して成り上がるようなもの。そうそう簡単じゃない。まあ彼は海賊王になる男なので当然といえば当然なんだけど(いや本当になるか知らんけど)。
そう、だから「海賊団を立ち上げる」というのはまんま起業の話と同じで、"麦わらの一味"っつうのは各地にいる無名な若手実力者の集まりですやね。かっこいい。
そう考えるとシャンクスやバギーってのは、かつて栄華を誇った伝説的企業の従業員から独立して社長になったという話になる。あら、かっこいい。
だから、逆にこれまでなんの実績も無くても、ある日突然「白ひげ海賊団1番隊 隊長」とかになろうもんなら、いきなり懸賞金が跳ね上がるんでしょう。だってそりゃ白ひげ海賊団の隊長ですから。
これは現実の転職市場でも同じで、その人が何ができるかなんてのはそう簡単にわからないので、所属していた企業である程度判断される部分がある。
たぶん、業界TOPのWebコンサル系企業と、10人規模のWeb制作会社で、Webデザイナーとして働いていたらそれほど大きな実力差はないんよ。たぶん。けれども、業界TOP企業で「デザイナーとして一線でやってました!」っていうとすごく高く評価される。
なぜなら、懸賞金と一緒で、相手が評価できるポイントがその程度しかないから。
では、転職者はどうしたら良いのか
ここまで書いたらもうわかってるようなもんだけど、要するに相手がわかるような実績を残せばいい。
と、いうことではなく。
もちろん実績を残すのは大事だけど、その実績を公にできるとは限らないし、さらに伝えたところで相手が理解できるかどうかもわからない。
たとえばワンピースのサンジはめちゃくちゃ料理が上手いけど、たぶんそんなこと(料理の実力)は懸賞金に反映されてない。まあそもそも彼自身、戦闘能力が高いのでその時点で懸賞金はあがりやすいんだけど、たとえばこういう風に伝えればさらに評価されるかもしれない。
「あの麦わらの一味の"食"に関するすべてを、その料理技術で支えてきた」
なんだと?!
それは超危険人物や!
あいつがいるおかげで一味が生き延びてるとさえ言える!
なんて。
でもこういう風に「相手がわかるように自分の実績を伝える」ということをまず考えなきゃいけない。「いままで今の会社でがんばってきたので、それを評価してくれれば」なんて言ってちゃぜんぜんダメで、あなたのがんばりなんて相手はほとんどわからないんよ。デザイナーとしてデザインしてきました、じゃダメで。
- どういうデザインをしてきたのか
- どんなデザインをどれくらいの期間、どれくらいの量をこなしてきたのか
- どこに注力して、どんな成果が出たのか
など、たとえばこんなことを伝えなきゃいけないんだわいさ。
デザイナーさんのポートフォリオとか見てると、デカデカとデザイン成果物が置いてあってその横にクライアント名や制作期間しか書いてないことが多い。そんなんじゃおまいさんの実力は伝わらない!天才アーティストじゃあるまいし、絵を見せただけで伝わるはずもなければ、相手だってわかりゃしない。
また、あまりに無名な会社にいる時点で、業界TOPとか、経験を生かした異業種というのも難しい。たとえば制作会社から一部上場の事業会社に転職しようと思っても、まったく無名の、中小企業を中心に相手している制作会社からだとなかなか難しい。たぶん実力的にはそう変わらなくても、事業会社側がその実力を把握することができないから。これが業界TOPのWebコンサル企業だったら、相手も「なんと!あの会社でデザイナーを!(高くて発注できなかったなぁ・・・)」となって評価してくれたりする。だとしたら、間にもう1社挟むのも手なんだわいね。
ワンピースで言えば、躍進著しい"麦わらの一味"の一人となって活躍したあと、白ひげ海賊団に転籍して隊長をつとめ、そこから独立したら七武海も狙えるかもしれない。そんな話。
かといって見せ方ばかり考えてもしょうがないよね
ルフィにせよサンジにせよ白ひげ海賊団隊長にせよ、そもそも実力がないとダメなのは間違いない。だから、自分の手柄をアピールする、よく見せようとすることばかり考えるのもまた無意味なんだけど(とかいってそういうひと現実社会にもいたりするけど)、ここで言いたいのは「ちゃんと考えてがんばろう」なんよ。
一生懸命がんばるのは大事なんだけど、むやみやたらにがんばるだけじゃやっぱりダメだし、一方で安全なことばかりしてたって実績にならない。
たとえば僕は前職の人材派遣会社で、一人で自社求人メディア(つまり求人検索などがからむ大型サイト)を立ち上げて1~10までぜんぶやってたんだけど、そのおかげでUX設計だけじゃなく、広告流入対策、SEO、CVR改善、機能追加、テスト、保守、サーバ関連などぜんぶ社内担当一人ででやってました。正直「これ、一人でやることじゃないよなぁw」なんて思ってたけど、思いのほかそれが面接で高く評価されるんですねぇ。
いまのは社内の話で、社外の話もある。
このブログも転職活動に大いに役立ってくれているけど、
このスライドも同じくらい貢献してくれている。
これは(当時在籍していた)会社の社内勉強会用につくったんだけど、社内勉強会の講師なんかやっても正直いって一円も儲からないw。
多少は評価されるけど、このひとつだけで査定に影響があるかっていうとほとんどない。そりゃそうだ。実際のビジネスは外部のクライアントとやり取りすることなのだから。
けれども、大変だったけどこれをつくって公開したことで、閲覧数やはてブ数そしてその内容をみて高く評価してくれる企業があるんよ。
これはもう言うなればワンピースの世界において「アーロンをぶったおした」みたいな、外部というか全世界に伝えられる実績なわけで。
日々一生懸命がんばるのは大事だし、まず評価をもらわねばならないのはそのとき所属している会社なのだから、一生懸命は大事。でも、会社の言うがままにがんばるだけじゃダメで、やっぱりどこかで自分のキャリアについて、社外の人や世間の人が自分をどう評価するか、この仕事はどう見えるかってのは考えておいたほうが良いと思うんよ。
で、それを職務経歴書やポートフォリオにまとめる、ぐらいの感覚で良い。
具体的なポートフォリオの作り方は、このエントリにまとめてあるのでよければどうぞ。
とはいえ、ほどほどにしましょう
だって、仕事なんて所詮は仕事だから。
幸せになるために仕事してるんであって、仕事のために生きてるわけじゃないし。
がんばるのは大事だけど、がんばりすぎても良くないし、キャリアアップだけが人生でもないし。
いまの会社で楽しく仕事して、そのままでいいなら(そしてそのままでいられるなら)それが一番いいんよ。
うん。
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