笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

Webディレクターになりたきゃ手ぶらで来たらいいよ。

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こんばんちは、スーパー太っちょWebディレクターです。
スーパーは太っちょにかかります。

新年あけましておめでとうございます。
カラオケのレパートリーはミスチルが中心です。

誰も聞いてないだろうけど(二つの意味で)、聞いてなくても良いのです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

新年を迎えたから・・・ちゅうより、おそらくこのコロナ禍のためにリモートワークで稼げると思われてるからか、WebとかIT系職種のスクールの話がよく出てくる。まーなんちゅーか、ひどい。おまいそんな、ちょろっとスクール通ったぐらいでバリバリのエンジニアとしてリモートで稼げるわけないじゃん・・・。あれもう詐欺じゃね?ナンタラ誤認にならんのかしら?とか思ってしまう。

んで、エンジニアほどじゃないけどプロデューサーとかディレクターもまあ多い。

 

あのーーーーーーーー

ワテクシ、Webディレクターになってもうすぐ16年目になります。

うっそ、人間で言うと高校1年生じゃん。

もうちょっとしたら予備校に通いますね。

そして、ミスチルの新アルバムを全部脳内再生できるほど覚えて、授業中にずっと脳内再生させて授業をまったく聞かなくなる。そういう親不孝ハイスクールメンがワテクシでございます(実話。本当にひどい)

 

でも、Webディレクターになりたいそこのおまいさんはね、

 

スクールなんか通わんでええと思うの

 

マ ジ で 金 の 無 駄 だ と 思 う の

 

いやまあ、それは言い過ぎですけどね。

 

そんなわけで、うぇぶぎょうかいのむめいでぃれくたーのお時間です。

 

■目次

 



 

なに学ぶんだっけ

Webディレクター講座とか、なに学ぶんだっけ・・・っちゅうと、だいたいこんな感じかしら。

  • Webに関する基礎知識
  • Web制作の基礎知識
  • マーケティングの基礎知識
  • 企画立案の手法
  • プロジェクトのマネジメントスキル
  • サイト設計スキル
  • ワイヤーフレームの書き方
  • デザインスキル
  • コーディングスキル

こんなとこ?

ま、広げればまだまだいくらでもあるでしょう(金額による、とも)。

 

はー、

 

こんなの無駄無駄( ´Д`)

 

いやまあ、完全な無駄ではないですよ。

一応、Webのことは勉強したんだなと思います。

でも、ほぼそれだけ。

面接官は、こう思います。

「へー、一応知識としては学んだんだね〜おっけー」

以上。

嘘じゃないよ。

ほんとに、この1行しか思わない。

あなたはこのたった1行のために数十万円というお金を払いますか?っちゅう話。

 

「スクールの課題があるじゃん!」

そう、おまいさんががんばったやつ。

まったくの素人から、HTML学んでデザイン学んで、学校が出した課題に沿って自分で一生懸命考えたWebサイトな。うん。ほんとがんばったやつ。

あの卒業制作としてLPをゼロからつくった「吉祥寺のヘアサロン ナンターラガンダーラ」。

吉祥寺どころか世界中のどこにも存在しねぇヘアサロンな。

ナンタップ細胞だってもしかしたらあるかもしれねぇっちゅうのに、絶対に存在しないヘアサロンな。髪は切ってくれねえのにLPだけはあるっちゅうね。

あのね、いまから採用面接官もやってたワイが本当のことを教えてあげます。

実際にあなたのまえに座る面接官は優しいからね、とても分厚い、それもうオブラートのボンタンアメ風味だろちゅうぐらい分厚いオブラートに包んで言うからね。本当のこと言ってくれないから。

だから、正座して聞くべき。

ワイ、本当のことしか言わないから。

 

 

面接官「あー、またゴミ持ってきたなー」

 

うそじゃないよ。こう思ってるんよ。

まあ「ゴミ」とまでは思ってないかも。

「いらねぇもん持ってきたなー」ぐらい。

 

あ、それゴミだった。

 

ごめんよ。でもこれ真実だから。

 

なぜスクールの課題はゴミになってしまうのか

それは、いらないものだからです。

ちがった。

ぜんぜん言いかえてなかった。

 

「世の中に存在しないビジネスの話をしているから」

 

です。

おそらくWebディレクターとして最も求人数の多い、制作会社、代理店、SEOなどなどクライアントワークを中心とする企業はね、ものすごーーーーーーーーく大雑把にまとめると

 

「クライアントのビジネス課題を解決」

 

しとるわけです。

基本的には。

にも関わらず、この世に存在しない企業のビジネス課題をどうやって解決すんねんっていうね。そんなもん、もうお前のさじ加減ひとつやないか!と。

「自分でテストつくって自分ですべて回答しました」みたいなね、おまえそれは何かのリハビリなのか?っていう。

これがね、まだデザイナーとかコーダー(フロントエンドエンジニア?)なら良いのですよ。なぜなら、どちらも「作り上げる」ということそのものに一定の価値があるから。少なくともビジュアルのセンスは見れるし、HTMLを自分で組めることは証明できる。

だが、ディレクターにはそれは求められていないのでね。

 

ディレクターに求められるものって?

それはね、判断や決断をすることなのですよ。

プロジェクトの陣頭指揮を取り、ゴールまで導く役割を担うわけだから、実際に自分で手を動かすわけじゃない。

ディレクターはデザイナーやエンジニアなど様々な職人さんたちとコミュニケーションを取り、指示を出し、そしてクライアントと折衝しなければならない。

そのディレクターに必要はのは判断力であり、その根源となる知識でしょう。つまり、デザインもHTMLも、Webに関わるほぼすべてのスキルは、ディレクターにとっては「知識」でしかない。

それほどの判断力や思考力を求められるディレクター(になろうとしているやつ)が、存在しない架空の会社のビジネスの課題解決を考えましたって、アホかっちゅう話でしょう。

そして、ここまで読んでもらったらわかると思うけど、これ、基本的には現場でしか学べないでしょう?

100の企業があれば、100の経営方針、サービス、プロダクト、そしてそれら複合した業界のポジションがあるわけですよ。まったく同じヘアサロンという業態を選んだ会社でも、組織規模、地域、競合との関係性、客層、そしてそのヘアサロンが持つ個性によって、取り組むべきWeb施策は全く変わってくる。同じ業界ならある程度の流用はできたとしても、全く同じなんてことはまず存在しない。

 

そう、だから、これはあくまで僕の持論だけども←これ重要よ

 

そんなしっかり大金かけて「立派なディレクタースキルを身につけてからチャレンジしよう」なんて思わなくて良い。

 

んーなこと、ほんと軽くで良いからさ

 

さっさと現場に来い!

 

みんな待ってるぞ!

ディレクター、足りないんだから!

 

 

とはいえ、いきなりWebディレクターやらせてくれる会社には行くな

無理。

やめておこう。

というか、その会社、絶対にカスみたいなディレクションスキルしか持ってねぇから、絶対行くな。

 

いやーーーーーー

あるんですよーーーーー

アシスタント業務もそこそこにいきなり客前に立たせようとする会社がさー

 

アタイね、そういう会社にもいいところはあるとおもうの

きっと技術力が高かったり、すごいセンスの良いデザイナーがいたり。

でもね

 

ディレクションとしてはカスなの

 

え、なに?

燃えるゴミは火曜日?

よし、では火曜日にその半透明袋につっこんで出しましょう

ディレクションがカスならよく燃えますからね(なんつて)

 

ま、考えてみてくださいな。

「ちゃんとプロジェクトをディレクションしてクライアントに質の良い対応をする会社」

がさ、

「素人に毛の生えたような奴を客前に出す」

なんてことするわけないじゃん。自分たちの売り物を素人に任せてるようなもんなんだから。だから、ちゃんとディレクションができる会社こそ、いきなり客前に出させるようなことはせんのです。

 

そう、ここまで読んでくれたらわかると思う。

未経験可の求人でもいいけど、必ずアシスタントディレクターからしっかり経験を積ませてくれる会社をねらうべし

そこで、先輩ディレクターに金魚のフンみたいにくっついて、マジで誰でもできるような雑用を目一杯こなしながら、学べー!学べ学べー!学べ学べ眞鍋かをりは元ブログの女王!アイツ今でもかわいいな!すごいな!

 

そんなんであんな何でも求められるWebディレクターになんかなれんの?

ねー、ほんとねー、こまるよねー。

マーケティング、企画提案、デザイン知識、HTMLなどフロントエンド知識、バックエンド知識、インフラ側の知識。そしてプロジェクトマネジメントや進行管理スキル。

世の中のひとたちはWebディレクターにいったいどれだけ求めるのかしらー

しかも、知識だけじゃなくそこに本質を付く思考力と、対人コミュニケーション能力まで求められてねー

神かっちゅうのねー

できるわけないじゃんねー

っていうことをね、Webディレクターの先人たちはちょっと言いすぎだなと思うわけですよ。僕も含め。

先日、こんなツイートをしますた。 

あの、神?神なの?神を求めてるの?ってのは前者の方ね。

で、後者の方でもいいんよ。

もっとはっきりいうと進行管理とか、もっと言うと伝書鳩に毛が生えたような(元から生えとるがな)レベルのディレクターだって良いんよ。

ぶっちゃけ、そんなレベルのディレクターなんぞ世の中にゴマンといる。そしてご立派に正社員として月給をもらっとりますよ。いやまあ、そんなね、高給取りではないですよ?でも、毎月安定して、それなりに楽しく生きていけるぐらいには月給をもらっとります。そういう方々も。

そんなね、ビジネス側も理解できて、UXとかマーケの知識もあって、デザインもそれなりにわかり、技術面でも各エンジニアと対等以上に会話ができて、クライアントの偉い人ともバッチリ戦える、大規模プロジェクトも難なくこなせちゃう、そんなやつしかなれない職業なわけないでしょw 

いーのいーの。

とりあえず相手が何を言ってるのか理解できて、それをなんとか日本語で拙いながらもなんとかエンジニアに伝えられて(そしてときどき怒られて)、みんなにまあまあ思いやりが持てる、そういう良い奴だったらそれでええのよ。スタートはそれでじゅうぶん。少なくともアシスタントディレクターはそれでじゅうぶんさ。

そこから、もっと給料あげたければがんばれば良い。

神にどれだけ近づけるか、そういう勝負を、僕も今しているところ。

いまめっちゃカッコつけた。

やめよう。
ダラダラ仕事したい。

 

ディレクターである以上、どのみち「誰かに聞く」しかないのだ

新しいプロジェクトが始まれば、そこにはだいたい自分ではわからんことが含まれている。

年々減っていくと思いきや、なぜか増えていくw

ま、正確には「自分がわからない部分だ、と認識するものが増える」だけども。

そもそも、スタートからマーケティングもデザインもHTMLもPHPもインフラまわりもぜんぶわかるディレクターなんぞおらんのです。そしてその道のプロでない以上、そのスキルを完全にわかりきることもない。

この時点で、ディレクターという人種は「職人(わかってる人)に聞く」ということから離れられんのです。

聞いて、理解して、いつの間にかその件についてその職人と話せるようになって。

そしてまたわからないことがでてきて、聞いて、理解して〜の繰り返し。

技術に限らんですよ。
異業界のこともそうだし、まったく別の専門職のことだってそう。ディレクターをやっている以上、絶対にそこからは離れられない。離れる必要もない。なぜなら、ディレクターは特定スキルの専門家ではなく、プロジェクトを適切な判断のもとに進める人だから。そしてそのプロジェクトには、いつもいろんな職能の人がいるから。

だからこそ、最初にスクールなんぞに通って詰め込む必要はないのです。詰め込んでもどうせそれたいして使えないし、そんなことするより、現場で「職人さんたちにどう接したらいろいろ教えてくれるか?」を考える方がよっぽど重要なので。

ちなみに「たくさん覚えたら、新人のエンジニアとかには聞くことないじゃん」というかもしれないが、そんなことはないのです。技術は常に進歩していてすぐに変わっていくし、そもそも、新人職人には新人職人に見えている景色がある。仮に自分の方がそのスキルについて詳しかったとしても、「そのスキルについて出会ったばかりの職人はどう思うのか」というまた別の観点が出てくる。

だから、相手がどんだけ経験年数の短い職人でも関係ないのです。職人さんはどんな年次の人でも、我々ディレクターにとっては尊敬の対象。それができなくなって、新人エンジニアやデザイナーに横柄な態度をとるディレクターは確かに存在するが、そういうやつはだいたい30代で淘汰されるか成長が止まってその場所から動けなくなるかので、放っておきましょう。

 

とはいえ、さすがに手ぶらでは・・・

うん、そう思うw

ちらっと未経験Webディレクターの求人もみてみたが、さすがに「HTML/CSSの知識」とかを求める会社は多い。

まー、さすがにそれすらまったくわからんというのは教えるのに一苦労なので。

ただ、未経験のWebディレクター志望のひとに、イチからHTMLを組んで立派なページを作れる能力なんぞはさすがに求めてないと思う。大事なのは「スキル」ではなく「知識」としてそれを持っているかが問われているので。

そのために、すごく簡易で安上がりなスクールに行くのは悪くないと思うますよ。

ただまあ、それ、べつに本一冊でも買って仕事帰りにでも読んでおけばいんじゃね?と僕は思う。少なくとも僕が面接官ならその程度で良いと判断する。というか、もっと他に大事な素養があるので。

まー、どうしてもちゃんとHTMLも組めるようになっておきたいというなら、それこそ自分の趣味のサイトでいいので立ち上げるか、既存のブログサービスでレイアウトをいじってみるとかで良いと思う。少なくともこの世に存在しないヘアサロンよりはよっぽどいい。

で、それよりね。

たとえば全くの未経験でWebディレクターを採用するとして。

アシスタントとしてまずは経験を積ませようと思うとして。

その先に、ディレクターとしての素養があるかどうかの方を気にするわけですよ。

 

  • ちゃんと物事を(それなりに)正しく判断できるか。
  • 相手の言ってることを(大間違いせずに)ある程度でも理解できるか
  • 人と接して、指示することができるか
  • 思いやりを持ってチームメンバーと対処できるか

 

こういうことができないと、むしろ技術的知識があっても難しい。

いくらデザインやHTMLのことがわかっても、致命的に相手の言ってることがわからない人とか無理だから。「なんかいつも、ちょっと捉え方が変なんだよね」とか言われる人は絶対にやめた方がいい。向いてないから。

で、こういうのって別にWebに限らないでしょ。

営業さんとしてクライアントにしっかり提案してきたかとか、お店のリーダーとして後輩をまとめてきたかとか、他の業種でもいくらでもある。

そういうのを、職務経歴書に書いたり、面接でしっかりと言えればいいのですよ。

そういう人でじゅうぶんだと思う。

 

だからさ、みんな待ってるぜ!

そんな、神みたいなやつ目指さなくてもいいから。

逆に、神への道もまずは第一歩からだし。

そしてちゃんとスキル積んでいけば、割とどこの企業でも引く手数多でございますしね?

 

だからさ、ユー、ちょっと勉強したらさっさと現場きちゃいなよ!