こんばんちは、スーパー太っちょWebディレクターです。
スーパーは太っちょにかかります。
ワイヤーフレームなんぞいらん!捨ててしまえ!
Webディレクターになるとすぐワイヤーワイヤー言いたがる。
そしてそれに悩まされる。
やめろ!バカとブスこそワイヤーを捨てろ!
お利口さんと美男美女もワイヤーを捨てろ!(結局全員か!)
ドラ(ゴ)ンメゾン桜も最終回を迎え、東大に合格した生徒も、しなかった生徒も、三ツ星に輝いたシェフもいたりしたわけですが。え、シェフはいない?ウソだろいただろ。あの良きタイミングで壮大なBGM流れるところ、木村拓哉いたっしょ。いなかったかもしれない。
いや、ワイヤーフレームに関する悩みをよく聞くんだけど「クライアントが理解してくれない」「クライアントがちゃんとみてくれない」とかね。
もうそんならね、いっそワイヤーフレームなんぞ捨ててしまえ!
という話。
そんなわけで、うぇぶぎょうかいのむめいでぃれくたーのお時間です。
■目次
- クライアントはなぜワイヤーフレームを理解してくれないのか
- 丁寧に説明しろ、ということじゃなくて
- 存在意義がうまく見出せないなら、一度捨ててしまえ
- 「当たり前にあるもの」の説明ができないときは、無くしてみれば良い
- これができてないから、1つ上の丁寧で良い説明ができない
クライアントはなぜワイヤーフレームを理解してくれないのか
なんで?リテラシーが低いから?
まあそうなんだけど、はっきり言ってWebディレクターの僕だってワイヤーフレームなんか見たくない。
ワテクシ、こんなブログ記事書いてるんですけどね。
でも見たくないもんは見たくない。
もはやできあがったWebサイトを見たい。そっちの方が楽だから。
いやね、ワテクシ、いま発注側にいる人間なんですけども。
悲しいかな、制作会社さんがつくったワイヤーフレーム見れば、ぶっちゃけどんなレベルの人かもわかっちゃうんですよ。
それほどに見慣れてる自分ですら、ワイヤーフレームなんか見たくないんですよ。
めんどくさいからw
僕ですらそうなんだから、一般のクライアントはしんどいに決まってますがな。だいたい、僕らだって賃貸のLDK的なアレをみると、最初は思うじゃないですか。
「なるほど、よくわからないということがわかった」
だから、ちゃんと説明しないと理解できないのが当たり前なんですよ。
丁寧に説明しろ、ということじゃなくて
いやそりゃもちろん、丁寧に説明した方がいいけど。
でもこれ、それ以前の問題なんですよ。
ワイヤーフレームでクライアントとのやり取りにつまずく人はそれがわかってない。
そもそも、なんで理解してもらわなきゃいけないんですか?
Web制作に必要なプロセスだからですねぇ。
なんでそのプロセスが必要なんですか?
まあそりゃ、Webサイトの設計だからですねぇ。
え、なんで設計が必要なんですか?
「いや、そりゃ設計しないとできないじゃん」
と思い込んでるWeb屋さんのなんと多いことか。
いらんがな。
設計なんかしなくてもWebサイトはできますよ。
どうやるって?
いきなりデザインすればええがな〜。
そんでそのままHTML組めばええがな〜。
ほら〜、できるやん〜。
え?それで作り直しになったらどうするんだって?
作り直せばええがなぁ(ドヤァ
存在意義がうまく見出せないなら、一度捨ててしまえ
作り直せばええがなぁ(ドヤァ)って言ったけど、まあ、作り直したら大変ですやね。時間も金もかかる。
じゃあ、時間と金を貰えばいいんですよ。
それなら良いわけでしょ?
設計プロセスを挟まずにつくったら、完成しても使い物にならない可能性が高い。でも、それなら作り直せば良くて、その金と時間があるなら何にも問題はない。
ぶっちゃけ、おそらく最終成果物としてはその方法の方が良いものはできると思いますよ。そりゃブレが減るもん。時間かかるけど。っていうかもっというと、それの方が制作会社は儲かるので、ウッハウハでしょうw
そんなもんね、Webディレクター17年目の僕だってワイヤーフレームみるより完成したWebサイト見た方がわかりやすいですよ。
でも、そんなことやってたら時間やお金がいくらあっても足りゃしない。そうならないために、設計プロセスを挟むんですよね。
だから、ワイヤーフレームありきだと思っているWebディレクターの方が、まず間違ってるんですよ。
クライアントが「必要ない」というならそれで良い話で。
そうすると、こうなりますよ?できあがってから「ああこれじゃダメだ」となったとき、元の見積もりの倍近い金額と時間がかかりますよ?それでも良いですか?って言えば良いだけの話で。
ワイヤーフレームなんて手段に過ぎんのです。
その手段の目的は、完成しきる前にビジュアル要素以外の部分を考えることで、最後になって土台から作り直ししなくて良いようにすること。
であれば、土台からつくりなおすつもりですっ飛ばしたっていい。それはそれで「全員が最終的な同じ絵を見てジャッジができる」というメリットもある。
大事なのは、その手段の効果と、なぜ今その効果を選択するのかを説明し、最終的には発注者にきちんと選ばせることであって。
「ワイヤーフレーム必要なのに、クライアントがわかってくれない」
なんて、その愚痴をこぼしてる時点でもう間違ってるんですよ。自分たちの土俵で、自分たちの勝手な思い込みを、お客様という「違う土俵のひと」に押し付けてるだけで。
「当たり前にあるもの」の説明ができないときは、無くしてみれば良い
と、こき下ろす感じになっちゃったけど、本当に言いたいのはこれだったりします。
ワイヤーフレームに限らず、「一見すると当たり前のもの」の必要性を疑われたりします。これは、Web制作に限らず。
そういう時にはですね、
「もし、それが存在しなかったらどうなってしまうのか」
という仮説を立ててみましょう。
そこで出てくるデメリット、それが、「そのものが存在すべき理由」だからです。
たとえば、いまの企業に「固定電話」は必要でしょうか?
どうでしょうね、いらないかも。
おそらく通常業務はいまどき固定電話が無くてもできるでしょう。
顧客との窓口になるものが必要であれば、営業担当にだけ携帯電話を持たせれば事足りるかもしれない。両社のネットリテラシーが高ければ、いまはLINEだってSlackだって電話できちゃうし。
では、もし固定電話がない会社って・・・?と想像すると?
たぶん、信用されないでしょうね。
少なくとも大企業との取引は厳しいんじゃないでしょうか。固定電話もひいてない会社なの?本当に信用できるの?となってしまって。
ま、これは簡単な例でしょうね。
では、Webサイトにおいて「お問い合わせ」はだいたい画面内の統一した場所に固定して置かれています。右上とか、右下とか。
にも関わらず、ページの中腹にも置かれていたりします。
常に画面内の見えるところにあるのに。そこ押せばええやん。
これは、それがないと、ページを読んでて良いと思ったのに、そこから視線を外してボタンをわざわざ探さなきゃいけないからですね。流れの中で自然にボタンを見つけられないからです。
これは、逆も言えます。
ユーザーは、商品情報を吟味してから問い合わせをするだろうに、なぜ画面の統一した部分にデカデカと目立つボタンが必要なんでしょうか?
簡単ですよね。
「それがないと、すぐに問い合わせしたい人が、問い合わせできないから」
なんなら、このひと、最も重要なお客様ですしね。
(「サイトを読んでいる途中、いつでも問い合わせできるため」もありますね)
これができてないから、1つ上の丁寧で良い説明ができない
ワイヤーフレームだって同じです。
昨今、Web制作にとって当たり前になったワイヤーフレームですが、だからこそ説明が難しい。でも「当たり前・・・?」と思ったら、一度捨ててみましょう。「無いとどうなるんだっけ?」と。そうしたら、見えてきますから。
そして、これができてないから、1つ上のレベルの説明ができないのです。
ワイヤーフレームの存在意義を説明できないのは、設計の必要性=なかった時どうなるかまでを考えられてないから、と前述なんですけども。
では、その設計がなかった時に具体的に困ることとは?
これは、もっと突き詰めると「いま、この設計で何を決めないといけないのか?それを決めないとどうなるのか?」なんですよね。
つまり、
「いまこのワイヤーフレームは、何を防ごうとしてつくっているのか」
なんですよ。
ワイヤーフレームっつってもいろいろとあるわけです。サイトの共通要素を定義しようとしているのか、TOPなど特定のページの画面構成を定義しようとしているのか、もっと中身の(もはや原稿に近い)コンテンツを定義しようとしているのか。
「もしこれがないとどうなるのか?」を突き詰めて捉えてないから、ワイヤーフレームをポンと出して「みてくださいね」で終わっちゃうんです。何をみろっちゅうねん、っていう。
「なんの合意を取りたいのか」であり、「どこの部分はまだ合意取れなくても良いのか」であり。そしてそれがあれば、ワイヤーフレームの中身だって変わってくるはずなんです。説明書きとかね。
なので、僕にワイヤーフレームを提出してくれる皆様方におかれましては、ぜひ、「今回はここの、この部分について、確認してください」とお伝えいただければですね、幸いです。
悲しいかな、お伝えいただかなくても理解しちゃうんですけどね。
はー、嫌なクライアントだなぁ・・・(笑)