こんばんちは、スーパー太っちょWebディレクターです。
スーパーは太っちょにかかります。
僕はいま40歳の"まごうことなきおっさん"なんだけども、だからマネージャー経験もあるわけですよ。つまり上司経験ね。いまは違うんだけども(楽で良いわぁ〜w)。
そしてフリーザさんは戦闘力530,000を誇るこえーひとじゃないですか。
これはさぁ、
でですよ?
でですよ?
こぉれさぁー
パーワハラだと思うんだよねぇー ©️チョコプラ松尾
という、今日はディレクションではなくマネジメントの話。
そんなわけで、うぇぶぎょうかいのむめいでぃれくたーのお時間です。
■目次
- 性別とか年齢差の話ではないと思っている
- 問題なのは役職に差があったこと
- フリーザ様と飲みに行ったとしましょう
- 信じてあげないことが、上司の仕事であり優しさであり
- だからって疑いまくれということではなくて
- それは奇跡であって、奇跡を信じるなということでもなくて
性別とか年齢差の話ではないと思っている
Twitterやブコメのなかには、年齢差があることや異性であることが問題であるかのようなものがいくつかあって。
僕は、それは違うかなと思うんですよ。
年齢差があるからキモいというのは、(まあそう思ってしまうのはしょうがない部分もあるけど)違うんじゃないかなと。どんなに年齢が離れていたって人を好きになることはあるし。もちろん、同年代より「両思いの可能性が低い」のは事実で、だから距離感を考えないと気持ち悪さを与えてしまうってのはわかるんだけど。
でも、それはやっぱり「心の中にとどめておくこと」であって、表に出して言うことじゃないと思うんですよ。
いや、それを言い出すとね。年齢だけじゃなくて。ハゲもデブもキモいだろうし。僕デブなんで、女性には常に「ごめんよ」と思って接してるフシもありますが。
でも、たとえば僕も同性から求愛されたこともあって(若い頃ね)。
そのとき、べつに「同性だから」で気持ち悪いとは思わなかったというか、うーん、いや、もしかすると深層心理にはあったかもしれない。しかし、それは表に出すことではなくて、言うべきはどこまで行っても「申し訳ないけど、僕はあなたとそういう関係にはなれない」というだけで。
そして、ダメなのは、そう表明してるのにしつこく求愛することだと思うんですやね。
それは、言って良いと思うんですよ。おい、キモいぞ、と。性別関係なく。(実際、女性にも似たような拒絶をしたこともある。我ながらナニサマだ)
その点でいうと、増田(はてな匿名ダイアリーの筆者)は明確に異性として拒絶されていたわけではないので、そこは問題ではないんじゃないかなと、思うわけです。
(正確には「相手は嫌だったかもしれないけど、さすがにこれはしょうがないんじゃないかな」ですかね)
問題なのは役職に差があったこと
増田本人は係長で、相手の女性はアルバイト従業員。
これがね、決定的にダメだと思うんですよ。
というより、これがお互いの人間関係に何を及ぼすのか、を理解してない。
係長である増田にアルバイトの人事権があったかどうかはわからないけれど、少なくともそこに対する影響力は持っていたと思うんですよ。たとえば、課長なり部長なりが採用とか時給を決めていたとして。増田が彼女の悪評を少しでも伝えれば、彼女はたちまち居場所を失ってしまうかもしれない。
彼女が本当に業務がダメで、その評価が上に伝わる分にはしょうがないし、そうであるべきなんだけど。しかし、大半の人間は自分の印象で評価が左右してしまうわけで。いや、たとえば僕なら自信を持って「印象で左右しない」と言えるつもりだけど、そう簡単にはそれを信じてもらえるわけでもなく。
これはね、フリーザ様なんですよ。
係長である増田が。
アルバイトの彼女の仕事がどうとか、増田係長の人間性がどうとかは全く関係ないのです。どんなに良い人でも、そういう問題ではない。それ以前の話で、増田係長には圧倒的な力があるのですね。
圧倒的な力を持つフリーザ様である増田係長が
「私は、印象で左右しませんから(ククク)」
って言っても、そう簡単に信用しないでしょ(いや、フリーザ様はむしろ結果だけで評価しそうだけどw)
フリーザ様と飲みに行ったとしましょう
ね。行ったとしましょう。
増田係長も、僕も、これを読んでるあなたも、まあたかだか戦闘力5のゴミですよ。
戦闘力530,000のフリーザ様とね、サシで飲みに行くわけです。
たぶん我々、デコピンですら死ぬ。
そんな状況で
フリーザ「お店はどこにしますか?私はどこでも構いませんよ?ククク」
って言われたとして、真に受ける?
いや、真に受ける勇気ある?
承知しましたフリーザ様!っつって、鳥貴族連れて行く勇気ある?
いや、鳥貴族おいしいよ?やっすいし。着席したらまず釜飯頼むわ。それはいい。味にも不安はない。山芋の鉄板焼きも頼んでおこう。あれは美味い。
だが鳥貴族、混んでる時が多いし、混んでる時はさすがにうるさい。
いや、静かさを求めて行く店じゃないのよ。だからいいんだけどさ、
フリーザ「!?!?なんですか、あなたたちは?!私はフリーザですよ?」
とかいって目からビーム出してお客さん殺しちゃいそうじゃん。
目からビーー!とかいって。
「これで静かになりましたねククク。では食事を楽しみましょう」とか言いながら。ダメっすよ、他のお客さんも楽しみに来てるんやからとかフリーザ様には通じない。
いやまあ、さすがにもう少し地球に馴染んでいるとしてね。
戦闘力530,000もあるフリーザ様が言うわけですよ。
フリーザ「お金はワタシ出すので、好きなものお飲みになって良いのですよ?ククク」
もうメニュー持つ手が震えるっつうのね。
ここは、額面通り受け取ってプレミアムモルツを頼んで良いものか、ビール的発泡酒を頼むべきか・・・。一歩まちがったら命はないんよ。なんせデコピンだけで殺されるんだから。
ここは・・・!額面通り受けとってプレミアムモルツだ・・・!と思ったら
フリーザ「私はビール嫌いなんですが、ご存知ないのですねぇ・・・?」
とか言われて。くっ・・・!プレモルか発泡酒で悩んでいた時点で負けだった・・・!みたいな。
こういう話するとすぐ言うんですよ、マネージャー側の人間は。
「いや、オレそんなフリーザみたいな傍若無人じゃないしw」
わかってねぇな。
そういうことじゃないのよ。
普段の行いがどうのというのは一旦差し置いておくべきで、普通にしてるだけでもそれだけ相手が怖がる力(権力)を持っているということを、自覚すべきで。
信じてあげないことが、上司の仕事であり優しさであり
要するに、上司とかマネージャーという人は、ただ存在してるだけで既にフリーザ様なのですよ。これはべつに組織的な権限を持つということに限らず、武力とて同じことで「力を持つ」というのはそういうことなんですよね。
包丁を片手に持った人と、素直に話ができるかっつったらできないわけで。
包丁片手に持った人が「彼女は、俺のこと好きって言ったんだ!」って言ったって、誰も信用しないでしょう?
僕らマネジメントに携わるような者は、片手に包丁を持ちながら相手と話をしてるつもりぐらいでちょうど良いんですよ。
まあさすがに、包丁を相手に向けながら話をするというのは敵意むき出しすぎるのでちょっと違うとしてもね。敵意がなくても戦闘力530,000ぐらいある自分が、戦闘力5ぐらいの人に接してると思わないと、現実にそぐわない。
いくら自分がフェアに部下を見て、印象や好き嫌いで評価しないと言っても、自分の評価ひとつで相手の給料を変えてしまうぐらいの力があるわけですよ。
そうなれば怯えて嫌われないようにするのが自然なことであり、さらにいえばこれは怯える以外の違うスタンスも生んでしまう。
媚を売られる可能性が出てくるのですよ。
フリーザ様には怯えるだけじゃなく、フリーザ様に気に入られようと思ってもいないようなことを言う奴も出てくる。
そして、これも自然なことなのですよ。
だって生活かかってるんだから。
媚を売るという極端なところまでいかずとも、上司に気に入られようとするのはとても自然なことだし、何なら無意識のうちに好意的に捉えようとすることすら自然なことで。
だから、真に受けちゃイカンのですよ。
相手の給料を握っているような分際で、部下である相手の言うことを鵜呑みにするのも、好意的なコメントを真に受けるのもダメな話で。自分、フリーザ様なんだから。
どんなに友達のように振舞ってくれても、どんなに気兼ねなく一緒にお酒を飲んでるように見えても、それを信じ切らないのが、ひとつの優しさでありプライドだと思っていて。
これはね、寂しいですよ。
本来別の出会い方をしていれば友達になれたかもしれないのに、それが許されない。
でもね、それが組織で権限を持つということなんですよ。
管理職ってのは、孤独なのです。
なおいえば、力を持つということは、持たざる者と対等に話をしてもらえなくなるということで。
だからって疑いまくれということではなくて
「そうそう、だからオレは部下の言うことなんて信じてない」
とか豪語しちゃう人もたくさんいるんだけど。
どうせ全部お世辞だ、対等なんてありえない、というような。
それも行き過ぎでね。
だって、(多少の恐怖はありつつも)本当に気兼ねなくモノを言ってくれる部下だっているんですよ。まちがいなくいる。
だから、まったく信じないというのもやりすぎで。
そもそも、本当にフリーザ様みたいに傍若無人にしてるわけでもないでしょうし(そういう振る舞いをしている人は、まずそこから改めましょうw)。
"信じる"と"信じない"の間の"信じきらない"というスタンスが大事で。
相手が「いやぁ、toksatoさんと飲んでると楽しいっすね!」って言ってくれたとして、それをまったく信じないというのも違うと思うわけですよ。きっと、本心で言ってくれてるんでしょうし。
だが、それを信じ切ってしまって良いかというと、そこには本人すら無自覚な「好意的に捉える」という作用が働いてる可能性はじゅうぶんにあって。
この部下はきっと本心で言ってくれてるんだろうけど、でも、完全に信じきらないのが、大事なスタンスかなと。
相手の言うことをぜんぶ疑うわけではなく。
でも、立場上、自分が持つ力がそこに作用している可能性を捨てきらない。
それが、権限を持った者の礼儀だろうと思ってます。
それは奇跡であって、奇跡を信じるなということでもなくて
僕とて、部下でありながらもはや友達みたいなもんだな、みたいひとも何人かいます。
だから、なれるんですよ、上司と部下だって友達のように。
でもそれは、ひとつの奇跡なんですやね。
本来、ビジネスで繋がってる人間同士であり、青春を一緒に過ごしたわけでもない。まず目的ありきの関係で、どんなに人間性を好意的に捉えていてもシビアな判断をしなければならない相手だし、される相手だし。
だから、根本的には無理なんですよ。友達になろうなんてのが。フリーザ様がそう簡単に「本当の」友達ができないであろうのと同じように。
たとえばそれは、ライオンをペットにできるか、ということと同じなんだけども。
不可能ではないだろうけど、ライオンの方が圧倒的に強いので、そう簡単に対等な信頼関係はできない。
会社では上司としてちゃんと対応して欲しいと言っておきながら、一方では友達として話もして欲しいなんて、管理職としてはもはや横暴かつ横柄な態度で。
友達や、なんなら恋人になれたらとても素敵なことだけど、それはとんでもなく難しい、ある種の奇跡なんだということを自覚するところから、「管理職になる」というのは始まるんでしょうね。
このフィギュア、ほすぃ・・・(;゚Д゚)