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笑顔を創りたいWeb屋の日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。情報デザインやWebの勉強をしています。

デザインとかマーケティングを学生にわかる言葉で教える。

教育

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twitterでつぶやいていて、ああ、これブログにしよーと思ってしましたw

内容は「わからない人にわかるように説明するには本質を理解して、なおかつ相手の文脈に沿ってわかるように伝えないとだめだよね」っていう話です。

http://twitter.com/toksato/status/10004005016

http://twitter.com/toksato/status/10010521557

授業の話ですが、例えばデザインやマーケティングの意義として「現代は成熟社会のため、物が溢れ飽和状態になり、物が売れない時代です。ですから、市場を知り、個別に価値を創造するデザインやマーケティングが必要なのです」とか、教科書には書いてあるんですが、そんなもん学生にはよくわからんです

http://twitter.com/toksato/status/10010581621

なので、言い換える必要があると思うんですが、「昔は物がなかった」「今は皆持ってる」「だから買わない」っていう話は、理屈としては正しいんだけど、物がなかった時代に生きたことがなければわからないし、全体を俯瞰できないと思うんですよね。 

で、僕がどういう話をしたかというと・・・・

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■成熟とか未成熟?

「現代は成熟社会のため、物が溢れ飽和状態になり、物が売れない時代です。ですから、市場を知り、個別に価値を創造するデザインやマーケティングが必要なのです」

「・・・て言われても難しいよねこれ。要するにだ。君らはもうそれなりに良いお年頃なので、周り見れば普通に彼氏彼女がいる人がたくさんいるよね。もう当たり前みたいに。これがもう10歳ぐらい歳取って僕ぐらいになるともっと顕著になる。でも、中学生や高校生の頃はそんなことなかったよな?」

「中高生の時は異性とお付き合いするなんて、結構な遠いものだったはず。付き合うというものが遠い存在で浸透してなかったんだな。まだそういう段階ではなかったんだ。それは中高生がまだ未成熟だってことなんだろうな。」

「だから、中高生の頃は勉強ができるとか面白いっていう程度で付き合っちゃうって人も多かったでしょ。っていうかもうそこまで顔が良いわけでなくても、同じ学校でそこまで仲良くなくても『付き合ってください』とか言われちゃったらもう、えー!きゃー!もてちゃってるYO!、なによそれドキドキしちゃうみたいな感じだったでしょ。告白されるとか、そういうことがもう珍しくて貴重でそれ自体に色めいちゃうよね。恋に恋するって奴だ。

「でも、それは未成熟だからなんだよな。大人になると、恋に恋するってことはなくなる。付き合うとか彼氏彼女がいるとか、そういう恋愛コミュニケーションがあって当たり前だから。君らも、もうちょっと告白されたぐらいじゃ、それだけで決めちゃったりはしないでしょ。自分と合うのかな~とか、どういう人なのかな~って相手を良く見るようにね」

「そうすると、世界にはいろんな人がいるわけで、そして尚且つ好きだの付き合って欲しいだのがそれまでの経験から普通なことになってきて、いろんな個性を持った人に、いろんな人が興味を持って、いろんな人同士が付き合いだすわけね。」

「そうするとほら、皆彼氏彼女がいることが珍しくなくなるわけね」

■成熟したぶん、告白するだけじゃね・・・

「で、そうすると大変。だって、逆に言えば今までただちょっと面白いとか、告白するだけで結構な価値のあることだったのに、もう通用しないのよそれじゃ。なぜならそれだけなら他にたくさんいる人と変わらないから。恋愛してお付き合いすることが特別なことでなくなったから、そういう人に『好きです付き合ってください』とかいきなりいっても通じないでしょ

「っていうか、なんか中身も良く知らないただ単に同じ学校とか職場っていうだけでいきなり『付き合ってください』とか言われても、ええええええええ、ちょっとちょっとなんですか熱でもあるんじゃないですか?っていう話になるでしょ。その上さ、これがもう大変なんだけど、大概の異性にはすでに彼氏彼女がいちゃうわけね。中高生の時ならほとんどのクラスメイトには彼氏彼女がいなくて、皆恋愛することになれてなかったのに、今は慣れまくっちゃって、その上もう相手がいることがほとんどだよね」

「いま彼氏がいるのにさ、同じ職場っていうだけでいきなり『付き合ってください』っていうだけで付き合う?付き合わないよねぇ。まあ、可能性は0ではないんだけど、まあまあ、0に限りなく近いよね。『僕に乗り換えないかい?』って言ってるんだからさ、そしたら『いや、で、アンタ何者?どんな人なわけ?趣味は?特技は?音楽鑑賞とか適当なこと言ったらもう帰るわよ?』ってなるじゃない」

「中高生の頃みたいに皆が皆彼氏彼女がいなくて、お付き合いをするということ自体にすでに意味があるときはさ、良かったのよ。よっぽど嫌いじゃなければ『好きです!』っていうだけで相手も少し喜んで『きゃー!ほんとにー?!』っていう歓喜の叫びだった。」

「でも、それが当たり前になってくると、彼氏彼女がいることが普通になってきて、『この人と付き合ったら幸せになれるのか』っていうことをちゃんと考えるようになるよね。その上、だいたいもう皆相手がいるのね。そんな時に突然『いつも遠くからみてました好きです』とか言ったら、よっぽどイケメンじゃない限り『きゃー!助けてー!』って悲鳴の叫びになっちゃうじゃない?」

■成熟している時のアプローチ

「じゃあさ、そうやって経験を積んで恋愛の環境が成熟した時に、どうやってアプローチすればいい?」

「うん、そうだね。ちゃんと相手のことを見てあげて、自分は相手のために何ができるのか、自分はどんなことができるのか、自分と付き合うとどうなるのか、そういうのをちゃんと表現してあげて、ちゃんと実践しなきゃ認めてもらえないよね。そりゃさ、嫌な人とは付き合いたくないんだから。」

「ね。この人いったい、専門学校の授業でペラペラと恋愛の話して一体何言ってるの?アホなの?って思うよね(笑)」

「でもね、さっき教科書に出てきた『現代は成熟社会のため、物が溢れ飽和状態になり、物が売れない時代です。ですから、市場を知り、個別に価値を創造するデザインやマーケティングが必要なのです』って、今の恋愛の話と似たような話なのよ」

「昔はさ、TVなんか一家に一台もなかったり、大昔は洗濯機も冷蔵庫も無い時代があったわけね。僕のお父さんとか子供の時そうだったって言ってたね。物が全然無いの。暮らしが豊かじゃないの。そしたら、欲しいじゃない。洗濯機持ったこともなかったらさ、そりゃ、もういまいちよくわかんないけど、機械が洗濯してくれる、冷蔵庫だったらいっぱい食べ物買っても腐らないんだったらそれ欲しい!ってなるじゃない。どんな洗濯機がいいとか、あらこれ二層式なのねとか言わないでしょ。というかわかんないよね。」

「そういう人にさ、洗濯機売ろうと思ったら、どうする?」

「『はい!ここに洗濯機ありますよー!最新型だからちょっと高いけど、ちゃんと動くよー!』って売るじゃない。いちいち『これ、エコなんです(キリッ』とか言わないでしょ。まあ、当時はそんなものなかっただろうけど。昔はさ、モノが無かったから、そのモノを持ってない人に、『いかにちゃんと動く製品を届けるか』が『売ること』と同じだったのよ。だから、モノを工場で造れば造るほど売れたのね」

「でも、最近はそうじゃないじゃん?だっておうちに洗濯機もTVも冷蔵庫も電子レンジもあるでしょ。皆すでに持っていて、買い換える時代なのね。その時にさ『買ってくださいー!』『買ってー!買ってー!』しか言わない営業マンじゃ買ってもらえないでしょ?挙句の果てには待ち伏せするとか、買うまで帰らないとかっていう営業さんまでいる。それさ、恋愛に置き換えたら、彼氏もちの女の子の部屋の前まで行って『付き合おうよ付き合おうよ付き合おうよ!』って叫ぶだけだったり、部屋の前で待ち伏せしたり、付き合うまで帰らないとか言うわけよ。そういうの、ストーカーっていうんだよねぇ」

「まださ、恋愛はいいんだよね。恋愛は理屈や理論だけじゃなくて、人間と人間の1対1でやるものだから。だから、一生懸命雨のなかずぶぬれで待ってくれたら『ああ、この人こんなにアタシのこと好きなんだ』っていう見方もあるよね。でも、企業と消費者は違うでしょ。イケメンの営業マンがずぶ濡れになって待ってても、その営業マンに感動してもそれは別に企業や商品に魅力があるわけじゃないでしょ。売れればいいのかもしれないけど、そんなことばっかりしてモノが売れるわけが無いし、むしろ営業マンが『結婚相手』として売れちゃったりね」

■伝えなきゃいけないこと

「じゃあ、どうしたら買ってもらえるかって、やっぱり基本は『今もっている商品より自分の役に立つ商品』じゃない?そうしたら、お客様に伝えなきゃいけないのは『いかに役に立つか』っていうことになるよね。だから、そういうことを、相手がわかる言葉で伝えなきゃいけないし、もっと言うと商品自体が『相手が役に立つように』創らなきゃいけないよね」

■モノだけじゃない

「はたまた、商品だけで差別化するのも難しい話になってくるよね。そうすると、商品以外のところでも見られちゃうよね。恋愛の話で言うと、どんなにその男が仕事ができたり、頭が良くても、それだけじゃだめでやっぱりどれだけこっちを向いてくれているかっていうことも大事になるでしょ。たとえば風邪ひいちゃったら『なに?!大丈夫?!すぐ行く!』って言ってとんできてお粥でもつくってくれたらうれしいじゃない。『ああ、この人こんなにアタシを心配してくれるんだー』って。それとか、誕生日を覚えていてくれて、プレゼント贈ってくれたり、メールをくれたりしたらうれしいでしょ?異性として点数アップじゃない?」

「商品と企業で言うと、商品ってのはその男の人の能力だね。でも、能力だけで付き合うわけじゃないでしょ。当然お金なんかもあるけど、基本的には同じ人間なんだからそうそう大々的に差が眼に見えるわけでもないからさ。意識とか配慮とかそういうこっちを向いていてくれるかどうかも大事よね。それを企業でやると『サポート』なんかになるんだね。全く同じプリンターでもさ、『え?!なんですと?!弊社のプリンターが故障?!すぐいきます!』って言って修理のお兄さんが飛んできてくれたりしたら、おお、ええやんけー、ここのプリンター買っといてよかったわーとなるでしょ。『お誕生日おめでとうございます。お食事コース無料ギフト券をお送りします』とか来たら、うれしいじゃない。」

「また、買い替えということだから、企業としてはどうしたらいい?どうやって買い換えて貰ったらいい?となると、一つの手として『そうよね。いきなり俺に乗り換えるのは怖いよね。オッケオッケー。じゃあ一週間お試しで付き合ってみない?あ、当然そちらは愛情をくれなくてもいいよ。俺がどんな人か見てみて?』っていうのが、商品でいうところの『一週間無料お試しキャンペーン』になるわけだね。」

■タイミング

「そして何より一番良いのが、今使ってる商品が壊れる、古くなる、期限が切れるころにアプローチできたらいいじゃない。ほら、彼氏と別れた後とか悩んでいる時が狙い目でしょ?で、それを企業が実践すると『そろそろ保険の更新ではないでしょうか?弊社の保険、こんなにいいですよ』っていう手紙が来たりするんだね。」

■まとめ

「だから、恋愛でも同じだけど、『今相手がどんな状態で』『どんなものを求めていて』『それにどうやって応えるか』っていうことを考えるのが大事だよね。求めてない人に無理強いしても意味ないからさ。皆、自動車持ってないのに自動車保険なんて加入しないでしょ。OLの綺麗でオシャレなお姉さんを好きになってもさ、そりゃいきなり『アキバの電気街でPC組み立てませんか?』って、それないでしょ。『今度、一緒にガンダムのプラモデル作りませんか』って、それないでしょ。やっぱり、はじめはちょっとオシャレなバーでご飯でもーみたいな話から入るべきだよね。逆に、アキバで出会ったとか、そういうオフ会でであった人なら、もうそういう趣味だって知ってるんだから、杓子定規にバーなんか行かないで、そういう誘い方もアリだよね。だから、相手によって違うんだよね」

「『個別に価値を創造するデザインやマーケティングが必要なのです』っていうのが意味してるのはそういうこと。相手はどんな人ー?その人はどんな価値観?趣味は?ライフスタイルは?いつも何に困ってる?その人に何を提供してあげればいい?どういうタイミングで何をすれば喜んで貰える?そういうことをちゃんと考えないと、現代はモノが売れないですよーって言ってるんだね」

「だから、皆はゲームとかグラフィックとかCGとかWebとか目指す業界が違うけれども、でもこういうことを考えなきゃいけないのは皆同じなんだな。自分達が何を創るべきなのか、何を創っているのかを常に意識しないとね」

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まあ、厳密に言うと個人対個人と企業対個人が違うように

恋愛とデザインやマーケティングも違うと思うのですけどね。

恋愛は何よりハートです(キリッ

でもまあ、モチーフとしてはありかなと。

学生が興味を持って聞くためには恋愛の話から入るといいかなーと思って当時話してました。