根性論を説く営業さんに多いですが、こういうの良くないよなぁと思います。
「人柄で売れ!」「人間力で売れ!」っていうのは、結局誰が一番損をするのかわかってないんじゃないかと。
土下座をしたり、足しげく通ったり、誠心誠意頼み込んだり・・・。
で、それはお客様のためになるの?
それでいたたまれなくなったり、申し訳なくなったりでモノを買わされるお客様が一番被害を被る。
事前にテレアポしていたお客様に前日に再度連絡を入れたら、どうも話がかみ合わず、よくよく聞いてみると「押し切られた」という。これって、もうこの話の典型ですよね。本当は買いたくも無い、欲しくもないものを、営業マンのごり押しで買わされる。残業は恥ずかしいことでも書きましたが、これってプロセスマネジメントが出来ていないから起こることなんですよね。
本来は、お客様が求めている、今現在抱えている問題を解決してこそサービス。
人柄や根性で売るなんて、会社としては勝手にやってれば良いと思いますが、売られる方はたまったもんじゃない。サービス、商品の目的を履き違えているんですよね。
売れないものは売れないんですよ。
だって、求められていないのだから。
営業力営業力といわれるけど、それって何なの?という感じもします。
営業力というものも大事だけれども、売れない理由をそこに集中させていたら何の解決にもならない。また、そのために声のトーンだ、電話の仕方だのばかりを見ていても何の意味も無い。だって、お客様が求めていないのだから。
だから、営業だけ見ていてもしょうがないんですよね。
営業さんは会社としてのファーストにして最大のリーチをする人というだけ。
そこから情報収集をし、サービスプランニング、商品企画から営業、そしてサポートまでの全てのタイミングで「お客様の求めるものを」というロジックを展開し、統一したアイデンティティのもとに戦略を立てなければ、モノなんて売れないと思います。営業さんが小手先だけでモノを売ろうなんて、それの方がどうかしてるし、お客様をバカにしています。いらないもん押し付けられちゃぁねぇ。
人柄なんかどうでも良いということではないですよ。
人柄なんてもんは営業職じゃなくたって全ての人に必要だと思います。
それに、信頼で仕事をいただくことだって多々ある。
でも、例えば僕のようなディレクターという仕事において、信頼という名のそれは「商品」なのですよ。
「この人に任せれば公開まで、公開後もうまく導いてくれる」という「サービス=商品」を求めてくれている。単に良い人だからということではない。そういうものが介在しないプロダクトやパッケージ商品まで、ごり押しの人間性で売ろうというのがそもそもの間違いだと思います。
情とか罪悪感に訴える手法なんて、いずれ負債を背負います。
お客様が納得していないのだから。誰も幸せにしていないのだから。
お客様の問題解決に貢献する手法こそ、求められるサービスだと思います。
そのための、営業じゃないとね。