笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

「ブレストしよう!(キリッ」とかいう奴はだいたい危険。

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「アイデアを出すことが企画だと思ってる奴は100万回死んでいい」

http://dochikushow.blog3.fc2.com/blog-entry-3003.html

 

その通りだなぁ、と思って。

ほんと、これ"自称アイディアマン"に多いんですけど、なんか思いついてパッと言ってみて「誰も気づかなかったことに気付くオレすごい」みたいなオッサン多い。僕もオッサンだけど。

 

あの、思いつきを否定したいわけじゃなくて、その思いつきが正しければいいんですよ。たまにいるんですよねぇ、プロジェクトがだいぶ進んでから出てきて、パッと指摘することがすごい本質をついてる天才が。あれは本当にありがたい。そのあと死ぬことになるけど、だいたい結果的にプロジェクトはうまくいく。少なくともその前よりは最終的に良くなる。1点だけお願いがあるとすれば、頼むからもうだいぶ前に出てきてくれ

 

そういう人は良いんですけど、しかしまあ、そうじゃない人の方が多いわけで、「ブレストしよう(キリッ」とかいう人はだいたい危険だよなぁ、絡むべきじゃないなぁとか、思います。

 

というわけで、今日はそんなお話(どんなお話だ)

そんなわけで、うぇぶぎょうかいのむめいディレクターのおじかんです。

 



 

「ブレストしよう(キリッ」っていう人がみんなダメだとはぜんぜん思わないんですけど、まあまあ、なんとまぁサクッと気軽に頻繁に「ブレストしよう(キリッ」とかいう人がたくさんいて、その人の話ですね。その人、たぶん「ブレインストーミング」ってなんなのかわからないで言ってるから。その時点で本質を見ようとしないおバカさんだと思うので、おバカさんと議論するぐらいならもう一人で考えた方が早いですね。

 

そもそもブレインストーミングってなんなのかっつうところから話が始まるわけですが。

 

 

 

ブレインストーミング - Wikipedia

ブレインストーミングとは、集団でアイデアを出し合うことによって相互交錯の連鎖反応や発想の誘発を期待する技法である。

人数に制限はないが、5 - 7名、場合によっては10名程度が好ましく、議題は予め周知しておくべきである。

 

はい。

基本的には発想する手法なんですよ

要するに誤解を恐れずにいえば思いつきをするための手法。

 

で、これにはルールがある。

このルールをちゃんと知らない人が実は意外に多い。

アイデアマンを自称し、ブレストで大活躍していると思っているオッサンにとても多い!言いすぎた!

同じくWikipediaにこういう記載があります。

ブレインストーミングの4原則

判断・結論を出さない(結論厳禁)

自由なアイデア抽出を制限するような、判断・結論は慎む。判断・結論は、ブレインストーミングの次の段階にゆずる。ただし可能性を広く抽出するための質問や意見ならば、その場で自由にぶつけ合う。たとえば「予算が足りない」と否定するのはこの段階では正しくないが、「予算が足りないがどう対応するのか」と可能性を広げる発言は歓迎される。

 

粗野な考えを歓迎する(自由奔放)

誰もが思いつきそうなアイデアよりも、奇抜な考え方やユニークで斬新なアイデアを重視する。新規性のある発明はたいてい最初は笑いものにされる事が多く、そういった提案こそを重視すること。

 

量を重視する(質より量)

様々な角度から、多くのアイデアを出す。一般的な考え方・アイデアはもちろん、一般的でなく新規性のある考え方・アイデアまであらゆる提案を歓迎する。

 

アイディアを結合し発展させる(結合改善)

別々のアイデアをくっつけたり一部を変化させたりすることで、新たなアイデアを生み出していく。他人の意見に便乗することが推奨される。

 

 

基本的に「否定厳禁」なわけだけど、もはやそれすら知らずに「なんか自由な雰囲気でやる会議」としか思ってない人がとんでもなくいっぱいいる。それは単にラフなだけだ。そんなもの発想法でもなんでもない。ラフにやってるだけなんだから。

 

このルールは本当に、きっちり守らないブレストなんかうまくいくはずがなくて、でも「否定しちゃだめで自由奔放でいいってそれどうやって結論出すんだよ」っていう話になるわけですよ。ね。だからね、発想法なんですよ。結論出す会議じゃないんですよ。で、いくら自由にって言ったってあまりにも関係ない話出してもしょうがないわけで、つまりテーマ設定がちゃんとしてなきゃいけない。さらに、参加人数が適切で、全員がそのルールをちゃんと理解してないといけない。なんでもかんでも自由にやってて有意義な議論なんかできるわけないじゃないですか。

 

だからね、これ、ちゃんとやろうと思うとそれなりに大変な準備があるんですよ。

 

 

にもかかわらず、「ブレストしよう(キリッ」なんていう人は、ブレインストーミングが何なのかもわかってなければ、それはつまりその会議を何のためにやるかもいまいちわかっておらず、ということはその人と議論したって本質的なことにはたどり着けるはずもなく、どう考えても議論が空回りするだけです。相手にしないほうが良い。

 

僕はもうねぇ、そんな人にたくさんあってきてですね・・・(トオイメ)

「toksatoくんブレストしよう(キリッ」とか言ってすぐ言うくせに自分ではなーんにも考えない人だったり、「ブレストしましょう(キリッ」とかいってテーマすらちゃんと決めてなかったりで、それいったい何のためにやるんだよっていう話だったりして、まあ、大変だった。うん、大変だった。

 

 

ブレインストーミングの誤解

ルールの中にこういう記載があるわけです。

自由なアイデア抽出を制限するような、判断・結論は慎む。判断・結論は、ブレインストーミングの次の段階にゆずる。

そう、だからね、結論を出すための会議じゃないわけですが、まあそりゃ考えてみればわかるだろうwwwバロスwww ってな話なわけです。だって深く考えないで自由奔放に出した案なんか使えないものだらけに決まってんじゃん。

 

でね、一方で結論を出すための会議だと勘違いされて「ブレインストーミングなんか使えない」みたいに言う人もいるんですが、それもちょっと偏り過ぎていると思っていて、だから発想法なんです。すげー超簡単に言っちゃうと「一回常識と言うものを取っ払って枠を広げてみようか」っていうものにすぎないんですよ。それ以上でもそれ以下でもない。だからもう、凝り固まった脳みそをほぐそうか的なそういう方向の話で、まあ、ぶっちゃけいつでも常識にとらわれず、常に一人ブレインストーミングやってるような天才にはいらない手法だと思います。

 

ブレインストーミング万能論

これね、これが諸悪の根源である(キリッ (謎)

何度も言うけど発想法なので、ここでちゃんとした解決策なんかそうそうでないわけですが、そもそも発想を出すにしても限界がある。いやもうこれも考えて見りゃ簡単な話で

 

 A. 4人とも全員スティーブ・ジョブズ

 B. 4人とも全員幼稚園児

 

どっちがクリエイティブを使ったビジネス課題の解決に対して良い発想ができるかといったらそりゃまあ、ねえ、そうでしょうよ。幼稚園児、たぶんまず議論しねぇだろうよってか・・・。

 

いや、だから、結局当然のようにブレインストーミングが何でも解決するはずがないし、魔法の手法でもないわけで、参加者の能力に大きく左右されるんですよね。世の中には前述の通り本当に頭が良い人がいて、僕なんか見たいなおバカが4人集まってブレストしたところで、「おお!なんてすばらしいアイディアなんだ!」とか思ったものが、「え、それダメじゃん。こっちの方がいいんじゃないの?」なんて一発で論破されてさらにもっと良い案を出されてしまうことも多いわけですorz

 

いや、だから結局手段の一つに過ぎず、もはやだれか一人とっても頭の良い人がいて、その人が「むー・・・こうだ!」ってパッとナイスな案が出せるならそれがおそらく一番コストがかからない方法で、だがしかしそんな人そうそういないからこそ、我々凡人が少しでも良い発想をするためにあみ出された手法が「ブレインストーミング」だと思うんですよね。だから、そりゃまあ時間はかかる。コストもかかる。

 

だから、これこそ大事なんですけど、なーんの前提知識のない人が集まってもたかが知れていて、ちゃんとそのテーマについてある程度情報や知識を持った人が参加した方がいいに決まってるんですよね(あえてその中に初心者を加えるのも一つの手ではあります)。「ブレストしよう(キリッ」とか言ってその割に自分では何にも考えない人とする会議なんか本当に無駄で、そんなことするぐらいだったら外に出て自分でいろんな情報をかき集めて考えたほうが早い。

 

結局、ブレインストーミングなんか一つの方法でしかなくて、そんなものありがたがる前に、いかに日々を意識して、考えて、インプット/アウトプットをしているかの方がよっぽど大事なんですよね。そういうことをきちんと毎日やってる人が集まって、ちゃんとブレインストーミングのルールを守り、意義を捉えて議論をするから、効果が出るのだと思います。バカが4人集まってもたかが知れてるんだよっていうそれだけの話ですが。

 

あそうそう。

日々の意識だけじゃなく、議論のスキルも大変重要ですよね。

ブレインストーミングをやりだすとたまに「自由奔放に」を「ふざけていい」と捉える人がいて、「うんこ、とかでもいいんでしょwww」みたいな極端な人までたまにいる。その時点でもう「この会議をなんのためにやるのか」っていう議論のスキルの一番土台となるものがない人なんですよね。「自由奔放に」というのは常識の枠にとらわれないで考えようねということで、一生懸命まじめに考えることにはなんら変わりはない。(真面目にふざける、という表現ならありかもしれませんね)

 

だから、「ブレストしよう(キリッ」なんて連発する人は避けていきましょう(謎)

結論それでいいのだろうかw