笑顔を創りたいWeb屋の日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。情報デザインやWebの勉強をしています。

案件やお仕事がいつもグチャグチャになるというあなたへ。

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そんなあなたへ。

大変ですね。頑張ってください。終わり。

嘘ですスミマセン。



なんかこう、今に始まったことではないのですが、案件やプロジェクトだとか仕事としての大きい枠での話でなくても、お仕事の進みが予定通りにならなくて、ぐちゃぐちゃになってどうしようみたいな話をよく聞くんですよね。いや、ぼくもそうなることは多々ありますが(笑)

 

で、そういう人に共通する絶対的な一つの原因があって。

その人にこの質問をするとだいたい、NOと返ってくるか、そもそもわかってないか。

 

「ちゃんとワークフローを立てたの?」

 

後輩に多いのが、こういう返答。

 

「はい、ちゃんと予定を立てて、その通りに進めてました」

 

いやいや、じゃあなんでこんなことになるんだよっていうw

で、よく聞いてみると、こういうことが多い。

 

「えーと、その予定というのは、外注さんや上司、クライアントは知ってるの?」

 

「え・・・いや、知りません。自分で組み立てるものだと思ったので・・・」

 

 

ウッソー(´・ω・`)ホントニー

 

 

おそらく、子供の頃や学生時代に「ちゃんと計画を立てなさい」って教えられてきたときは、あくまで自分の行動を、その先のことを考えて組み立てなさいという意味で教育されてきたんじゃないかなと思います。でも、自分一人で仕事するならそれでもいいんですけど、世の中のお仕事のほとんどは自分一人で完結することは不可能でしょうね。まあ、だから僕みたいな「間に入って調整しますよエッヘッヘ」みたいな仕事が生まれるんでしょうけど(悪く言い過ぎか)、ただ、それは人と人が一緒に仕事をする時にそういう人(=ディレクター)をアサインしなきゃいけないぐらい煩雑なときの話であって、全てのお仕事にディレクターが存在するわけではない。が!・・・が!(謎)ほぼすべてのお仕事は自分一人で完結することはないわけですよ。ディレクター不在だったとしても、どんなサイズのお仕事だって「人と人とが一緒に仕事をする」わけですよ。じゃあ、ディレクターという職人は不在だったとしても、ディレクションという職能はどんなお仕事だって必要なわけですよね。

 

でも、その割には軽視されているよなーと思いますねぇ。

 

どんなお仕事だって計画は必要だし、共有も必要なんですよね。

話を戻しますが、予定や計画ってのは、仕事においては自分だけが知ってても意味がなくて(むしろそんなものは勝手に個人でやっとけっつう話で)、案件やお仕事を無事にゴールに向かわせるためにやるわけで。その要素として確実に必要なのは、一緒に仕事をする人がちゃんと動いてくれることであって。じゃあ、「ちゃんと」ってなんなんだよっていう話で。その「ちゃんと」っていうのが予定とか計画とか言われるものなわけで。だから、全員がそれを共有しないと意味が無いわけで。

 

それで確実に良い仕事ができるとは限りませんが、少なくとも混乱なく進めるためにはそれが絶対なのですよ。

それとはつまり

 ・計画を立てること

 ・計画を全員が共有すること

 ・現状を常に共有すること

ですね。

 

3人で複数の料理を用意するとして、

 「あと玉ねぎ3個出して!」

 「え・・・もう玉ねぎ1個しか無いです・・・」

 「っていうか、私も1個玉ねぎ使うし!」

っていうことが起こるのは、玉ねぎが潤沢にあるかないかということではなくて(そもそも”潤沢に”っていくつなんだって話)、はじめから「玉ねぎが何個必要だ」っていうことを計画して、全員が共有してないから起きるんですよね。この時に「いや、私の計画では玉ねぎは5個必要で~」とか言い出しても無駄で、事前に全員が共有してないと意味が無いです。

 

すると、だいたい混乱したあとには

 「チェックするようにしないと駄目だ」

 「現状把握してないからこうなるんだ」

 「ステータスを把握できるようにしないと」

という話が出てきがちなんですけど、そもそもステータスってなんですか?っていう

「いや、それはだから着手済みとか終了とか、進行中とかだよ」っていうんですよね。

「え、で、そのステータスというのはどんな種類が何個ぐらいあるんですか?」って聞くと、

「それは、そのケースによっていろいろだろう」とか言うんですけど、そんなもんを把握して何の意味があるんだっていうことですよね。それを把握して、具体的にお仕事の何の状態をどのように把握できるんですか?っていう。

ある人は「進行中」と書いて、ある人は「原稿待ち」と書いたりすると、えーと、それはそもそも別の状態なんですか?っていうことになる。これでは、結局何の把握もできてないです。

 

ステータスを管理して把握するというのは、たとえば健康状態であれば、「良好」「不良」「危険」「病気」とかそういうことだと思うんですが、それはその時に決めることじゃなくて、「健康状態をどういう観点でどう判断するか」という事前の設計があって初めて意味があるんですよね。事前にステータスの種類とその具体的な状態を全員が共有するから、実際に健康状態を調べた時に「危険」というステータスに意味が出てくるわけで。

 

だから、よく仕事のできない管理職やマネージャーから出てくる言葉で

「で?この時の調査資料は?」

とかいうことを案件の終わりに差し掛かっていう人がいるんですよね。

調査って言ってもその手法はいくらでもあるし、内容もバラバラです。

この時の”調査”という言葉は定点観測を意味しているわけですが、であればそれは後から言っても何の意味もなくて「この案件、このプロジェクトが正常に進んでいるかどうかを判断するためにはどんな指標が必要か」ということを、はじめに決めてなきゃいけないんですよね。だいたいが、その調査にだって人件費がかかるわけで、もともと勝手には動けないわけだから。それをマネージャーたる人間が共有してないのなら、後から出てくるわけがないんですね。っていうか、マネージャーとか管理職っていうのは本来はそれが仕事のはずなんですがw(そういう人は決まって、怒鳴ったり精神論を展開する人が多いですね)

 

■ワークフローが大事よね

ほぼすべてのお仕事に言えることですが、他人と一緒に仕事をすすめるならば、何よりもまず「ワークフローを設計しましょうよ」っていうことだと思います、僕は。それなしにお仕事するなんて考えられません。混乱するのは当たり前です。だって、進め方を共有してないんだから、Aさんは「いまはこの部分を確認」と思っていてもBさんは「今は別の部分を確認」と思っていたら、結果的にはどの部分も合意がとれていないということになりますから、そりゃあ混乱するよねってことで。

 

それにワークフローを設計するということはこれすなわち「自分たちの仕事の仕方と質を設計する」ってことなんですよね。よく、後輩やら部下やらに「これは何回、修正と確認作業を入れるべきなんですか?」って聞かれるんですが、そんなもんに答えはねぇよと。修正と確認(校正)を入れれば入れるほどミスはなくなるわけですが、そのぶんだけ時間も工数もかかるわけですよ。唯一答えがあるとしたらそれは、

 

「自分たちはどのくらいの質のものをつくるのか」

 

っていうことしかないと思うんです。

確認作業の回数とクオリティというのは結局バランスであって、無限にできるわけでもないし、全くやらなくて良いわけでもないし、それは何を基準に決めるかというと「どれぐらいのコスト(時間・工数)をかけてどのくらいのクオリティのものをつくるのか」というものをゴールにしてバランスを調整するしかないです。ということは、逆説的に言えば、それを計画しないということは自分たちの仕事のクオリティ管理をしないということなんですよね。だから、本来ワークフローを設計しないなんてことはありえないんです。料理をつくるときに、材料の数や質、かける時間を考えないなんてのは、少なくとも仕事としてはありえないでしょ。どれが正解ということではなくて、どれが良いかということを考えて組み立てるのが仕事の一番初めにやることのはずです。フレンチだって高級懐石だって居酒屋だって、別に間違いではないわけですから。

 

「ワークフローを設計すべき」

というと、大概決まって出てくる反論は、

「クライアントや案件によって違うわけだから、決まった形になんかできない」

っていうんですよねー。

 

いや、誰も統一しろとは言ってない。

 

「統一!統一!」って叫んでる制作会社もありますが、それは乱れているからそういうのであって、統一できないならその都度設計すればいいだけです。ただ、たとえば同じWeb制作であれば、確実に似通った部分は出てくるわけで、であればそこは統一したほうがその都度設計するよりは良いわけですよね。統一も手段でしか無いってことです。

 

そして、「何が何でもワークフローどおりにやれ」ってことではないんです。

いや、当たり前なんですけど。

でも、事前にワークフローを、段取りや計画を全員で共有するから、案件の状態を全員が把握できるわけです。

「あるべき」があるから「今の状態」の判断ができるんですよね。

 

事前に

 「この時にはこれを決定します」

 「ここから後戻りはできません」

 「この工程には○日かかります」

って全員で共有しておくから、例えばあとからクライアントや上司に

 「ごめん、フィードバックが遅れちゃった、テヘ」

って言われても、

 「え、じゃあ次の提出も○日遅れますよ」

って返せるわけですよ。

 

無論、何が何でも事前に設定した工数通りにしろということではないです。

むしろ、クライアントの対応が遅れたときはチャンスです。

「うーん、正直ちょっと厳しいです。でも、調整してみます」

って言って、スケジュール通りに進めれば、それは「こちらが頑張った」という評価になるわけです。

もともとの「あるべき」があるから、「それより頑張った」ということがいえるんですよね。

それを共有してなかったら、指針がないので誰も判断できません。最悪の場合「金払ってるんだからor仕事なんだから当たり前だろ」って思われるだけですね。ああもったいない。超頑張って帳尻合わせたのにー。

 

 

もちろん、それで完璧に進むわけじゃないです。

ぼくとて、「うわ!やべ!乱れとるわ!」っていうことはよくありますw

お互い違う脳みそをもった人間が集まって仕事をする以上、どうしたってそういうことはあります。

でも、そもそもはじめにワークフローを共有してないなら、もはやそれは必然です。

混乱しないほうがおかしい。

 

自分たちの仕事のクオリティの話ですから、

どう考えたって、どんな仕事だってワークフローは事前に組み立てるべきです。

 

どんな料理をいくらで出すかを決めない料理人なんて、聞いた事無いですよ。