笑顔を創りたいWeb屋の日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。情報デザインやWebの勉強をしています。

この国のデザインの話。

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いま、中小企業のECサイトのリニューアルをしているのですが、ほとほと困っています。

デザインの手戻りが多くなってきていて。

いや、当然、僕は突っぱねます。

ワークフローもスケジュールも提示しているし、いきなりデザインに入ることはしていません。ちゃんと画面構成から合意を取り、「どこに何を配置するか」を先に決めてからビジュアルデザインに入っています。(本当はユーザ調査とかニーズ調査、ユーザシナリオとかちゃんとやりたいんですが、そんなにお金をかけられるクライアントじゃないので・・・。という話もあるのですが、それはまた後日)

なのに、合意が覆る。

一つ一つ合意を取っているというのに、覆ってしまう。

覆るということ自体に僕のコミットのとり方が稚拙なのかもしれないけど、そもそもの文化というか価値観がもう違うんですよね。デザインは何度でも良いものができるまで叩くものだと思っているし、そのためには制作なんてガンガン使っていいと思ってる。そもそも、配置をまず決めるということに意識が向いておらず、見た目勝負だと思っているからそうなるのですが。だから、感覚論になって、合意が覆る。まあ、それにすんなりと応じるほど僕は優しいディレクションはできませんが・・・。

そこから叩きなおしたいぐらいなんですけど、我が社にそんなネームバリューも、時間をかけて共有する費用も無い。それでも、予算の中で出来る限りこまかく合意を取り、その意図を説明していたのですが、それでもダメでした。そもそも、相手の意見がコロコロ変わってるので。上記のとおり、それでよい、クリエイティブとはそういうものだと思っているんですよね。本来、そういう相手とはまともに仕事ができないので、そういう場合お断りした方が良いのですが、なかなかそうもいかない。というか、僕はそうしても良いのだけど、付き合いの長いクライアントなので、営業がそれを許さない。それもまた、会社の資質や立ち位置なので仕方ないんですけどね。

そもそも、ユーザはECに美麗なデザインなんか求めていない。

迷わない、欲しいものがすぐに見つけられるインターフェースだったり、

明確になっていない自分の「欲しいもの」を的確に提案してくれるシステムを求めているはず。

正直、デザインなんて著しく不快なものでなければ、なんでもいいんだと思います。

そんなことより、良い商品を、良い価格で、そして適切なタイミングで提案してくれることを望んでいるはず。

ECサイトのインターフェースやシステムなんて、スーパーや百貨店で言えばレジに過ぎないんだから。

大事なのはレジのシステムじゃなくて、お客様が求めている商品やサービスを実現すること。

そういう意味で言えば、デザインなんか本当に陳腐なものでも、サービス、商品さえ良ければ売れるんですよね。

こういうこと、この国ではやっぱりまだわかってもらえていないと思います。

ECサイトのビジュアルばかりに気をとられてしまったり、メインビジュアルを凝ることばかりに目が行く。

イメージやセンスという外見ばかりにしか目が行かなくて、肝心のユーザの導線やサービスのワークフローの話をしない。

でも、どこかでその流れを変えて、クリエイティブとはなんなのか、デザインとはなんなのかということを僕のような底辺のレベルでもやっていかないと、いや、むしろナントカロープとかナントカテクツさんのような大手Web制作会社じゃなくて、本来は底辺にいる僕らがそれをやっていかないと変わらないんだと思います。

少しずつでも、小売業、中小企業の規模でも、Webサイトの意味、デザインの目的をきちんと伝え、共有できるように進める必要があるんだと思います。弱小制作会社には大変難しいお題なのですが・・・。でも、それでも間違ったことは間違ってると伝え、ユーザのために何ができるのかを一緒に考える姿勢を貫かないと、この先、未来はないですよね。

このブログをデザインやクリエイティブ関係の人がどれだけ見てるかわからないけど、一緒にがんばりましょう!っていう感じです。