【追記】もう数年前のこの記事ですが、この「アフォーダンス」の使い方は誤用だったようです。デザインの用語として登用したノーマン本人がそれを認め、新たに「知覚された"アフォーダンス"」として「シグニファイア」という言葉を提唱しています。
アフォード(afford)「~ができる」「~を与える」などの意味を持つ動詞からうまれた造語。ユーザがその扱い方を知らずとも、その時々で物体の方が扱い方を教えてくれるというもの(こと)。
例えばドアノブなら、パイプ状のものは引く。板状のものは押す。特に、板状のドアノブ(正確にはノブではありませんが・・・)の場合、引くことはできませんから、ユーザは間違いなく押しますね。
究極のユーザビリティー、でしょうか。
そんな風に感じました。
しかし、アフォーダンスとはユーザが持つ経験や環境によって異なります。
例えば一枚の紙があるとします。
これはメモにつかう(書く)こともあれば、破くこともあります。
ユーザの置かれた状況や経験、はたまた価値観によって変わることでしょう。
WEBサイトや雑誌、出版物を生み出すクリエイターにおいて、このアフォーダンスとは大変重要な概念になると思いますが、適切な「アフォード」をユーザにするためには、ユーザがそのものを使うときに、どういう状況で、どんな価値観から、どんな判断(結論)に至るのかを、クリエイターは知る必要があるわけですね。
日々、自分がユーザとなってアフォーダンスを発見する目を持つことが、良いものを創れるクリエイターへの近道になる気がします。
P.S. しかし、このネーミングはなんとかならんものでしょうか・・・。
学生 「何?先生、アホ?ダンス?アホダンス?」
僕 「アフォー、ダンス、だよ」
学生 「アホ?」
僕 「違う、『ア フォ』」
学生 「ア フォ - ダンスね」