笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

全ては相手の文脈に沿って。

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本社男性社員各位

お疲れ様です。

総務部:佐藤です。

男性用トイレのカギが壊れています。

現在、処置をしていますので、8日~11:15まで

『カギを閉めないで下さい。』

以上 よろしくお願いします。

(内容や名前は変えてあります)

うーん、読みづらい・・・。

というより、じっくり読まないと内容を把握できない・・・。

「文章を読まないと内容がわからない」ってのは、書いた人のエゴというか、配慮が無い気がします。

僕ならこう書きますかねぇ。

本社男性社員各位

お疲れ様です。

総務部:佐藤です。

下記、皆様ご対応願います。

『男子トイレのカギを閉めないで下さい。』

 ※本日8日(月) 11:15まで

 ※扉を閉めるのは問題ありません。(鍵さえ使わなければOKです)

■詳細

 男性用トイレのカギが壊れています。

 現在、処置をしていますので、8日~11:15まで

 カギを閉めないで下さい。

以上 よろしくお願いします。

日本語ってのは最後まで読まないと何が書いているかわからないんですよね。

それを踏まえ、読みやすいということを考えれば、まず一番初めに用件を書くべきかと思います。しかも、この手の話は単なる伝達じゃなくて、社員全員に即座に対応してもらわなきゃいけない。ってことは、このメールの伝達成果は凄く重要なんです。「送りましたから」じゃないんですよね。「全員が徹底できるようにすること」が仕事のはず。

相手がどういう文脈で、どういう状況で、どういうモノの見方で動くのか。

それを踏まえて、コミュニケーションを取らなきゃいけないと思います。

だから、Webデザインとかとかくビジュアルの話をされがちですが、結局ランディングページでもインデックスページでも文書構造をきちんとつくり、相手の興味、理解の流れに沿って表現しなきゃいけない。レイアウトも、ラベリングも、コンテンツグループも全てそれを実現するためにある。

と、考えると、メールだろうが議事録だろうが報告書だろうが、結局思考のスタンスとしては同じなんですよね。だから、Webの技術やビジュアルの話はともかく、Webサイトを立ち上げる、運用するということは、ちゃんと誰でも考えられるし、誰しもがこういうモノの考え方をしない限り、良い仕事はできないんじゃないかと思っています。