笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

えらい人の仕事は「忘れること」である。

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こんばんちは、スーパー太っちょWebディレクターです。
スーパーは太っちょにかかります。

 

先日行ったオンラインセミナーのアフターエントリですが、

  • セミナー受講してなくても何ら関係なく読めます。
  • 受講してると、受講した内容がさらに役に立ちます。

というエントリです。

 

さて。

えらい人というか、上司はなんであんなに物忘れが激しいんでしょうね?すぐ、前に伝えたことを忘れる。サクッと、いとも簡単に忘れる。ときに、覆る。伝えたのに。

 

でも、それは部下が悪いんですよ。

部下が下手だから忘れるんです。

 

ウソだけど。

 

ただ、上司をはじめとする「えらい人」はなぜそんなに部下が伝えたことを忘れるのか、というのには明確な理由があります

ちなみにこれはクライアントも同じです。
社外の人同士なので堂々と「忘れている」ことを表には出しませんが、いまいちピンと来てなさそう、怪訝な顔をする、挙げ句、先週伝えたことを忘れたかのようなトンチンカンなことを言い出す。それも、同じ理由。

 

そんなわけで、うぇぶぎょうかいのむめいでぃれくたーのお時間です。

 

■目次

 



 

上司は忘れまくる

なんというか、ぶっちゃけると(能力的に)優秀な上司ほど忘れているような気がする。あくまで僕の経験上の話ではありますけどもね。

それはもう、水野はミキだったかマキだったか、いやサカイだったか?というぐらいには思い出せない。いや何を言っている、僕はぜんぶ顔が浮かぶ!そしてそんなことはどうでもいい!(たしかに)

シン・エヴァンゲリオンもよくわからなかった。面白かったけどよくわからなかった。「これは、僕が話を理解できないだけなのか、前作Qの話を覚えてないから頭に入ってこないのか」と思って、Qを見た。そして思い出した。Qもよくわからなかったことを。でもおもしろかった。だからそれでいい。

いや、上司の話はそうはいかない。忘れてほしくない。だが、忘れる。これこれこういう話なんですが、どうですか?と言っても( ゚д゚)ポカーンとされたりする。また、先日報告したのに「この件ってどうなった?」とか聞いてくる。いや、先日、つい先日報告したやで。おじいちゃん、お昼ご飯はもう食べましたよ

なぜ、こんなことが起こるのか。

それはね、そもそも覚えようと思ってないんよ。

 

上司は忘れたい

そう、上司は、そしてクライアント担当者はむしろ忘れたいのです。そのことを。なぜか?理由は簡単です。

えらい人ほど、たっっっくさんの案件を抱えているから

人間の脳みそには当然おぼえていられる限界がある。当たり前ですやねぇ。もちろん人によってその限界は違うが、とにかく限界はある。人それぞれだとしても。どこかにそれはある。なんか、どっかのゲームの賢者様みたいになったけど、とにかく、どこかにそれはある。さがしたまえ。

案件を抱えるということは、ただ単に案件名「ミライノナニカヲツクール」であーる、そんな案件であーる、と名前を覚えておけばいいわけじゃない。あたりまえ。「抱える」ということは、「それについて考え判断をする」ということであり、「多少なりとも段取りをする」ということであり。案件名記憶の何倍も、脳みそを使わなきゃいけない。

そうなると、できる限り無駄なことは忘れたい。

というより忘れなければならない。他の超重要な案件をなんとかするために。

では、どういうときなら忘れて良いか。

それは、「忘れても大して問題がない案件」なら忘れて良い。

それはどんな案件か。

「こいつに任せておいたら大丈夫」となった案件。

そりゃそうだ。任せておいたら大丈夫なんだから、考えなくていい。忘れてもいい。任せておけるそいつが、そいつの判断や決断の領域を超えた時は、勝手にこっちに相談してくる。そういうやつだから。だから任せておけるんだし

そいつが判断にまよったときに、自分の脳みそだけ貸せばいい。もしくは、自分の権限がないと実行できないことなら、そいつが願う通りに自分が動いて、問題を解決して来ればいい。

だから、忘れてだいじょうぶ。

あいつに任せたから。

あいつは、そういうやつだから。

 

つまり、上司から任された案件について上司が忘れているということは、自分(部下)のことを信頼してるんですよ。

そう、仮に僕も、あなたも、上司に忘れられていたら、それはあなたがそれほど信頼されている証拠なんですよね

だから、いいんですよ。忘れられてるぐらいでちょうどいい。

むしろ、あれもこれも覚えられていて、自分と同じくらい上司がその案件について状況把握していたら、信頼されてないってことでしょうね。

同時に、あらゆる部下に根掘り葉掘り聞き出したり、状況を逐一報告させる上司は、上司の仕事が何なのかわかってない人でしょうね。部下に任せることができない、権限委譲ができない上司だから。

 

部下として大事な振る舞い

だからこそ、めっちゃ大事なことがあると思うんですよ、僕は。

部下としての振る舞いに。

 

それは、

 

 

報告をする時は前回のおさらいをしてあげましょう

 

これをしないメンバー、ディレクターのなんと多いことか。

いきなり、自分が聞きたいことについて話し出す。

上司やクライアントは、その前後の話を覚えてないのに。あなたを信頼してるから。

 

あのね、ちょっと冷静になって考えてみなさいな、という話で。

上司やクライアントは、あなたと同じようにその案件について毎日考えているわけではないのですよ。他にもたくさんの案件を抱えながら、その案件にも付き合っているのだから。

にもかかわらず、毎日関わっている自分と同じ理解度だと思って話す方が、どう考えてもおかしいでしょう?

仮に週1の連続ドラマだとしても、現場担当者は本放送が終わった後も何度も何度も繰り返し、しかも複数のシーンを行ったり来たりして分析しながら見てるようなもんなんですよ。

その現場担当者が、先週の本放送しか見てない人に「先週のあのシーンについてなんですけどね」とかいきなり話すようなもんで。しかも、相手は毎日他の連ドラも観なきゃいけない人なわけですよ。覚えてるかっつうの!ってなるのが普通の感覚かと(笑)

だから、話し出す時はこうしてあげると良いのです。

「いま、プロジェクト全体の流れではこの辺です。そして先週のミーティングではこんなことと、こんなことをお話しして、こう決まりました。後続タスクとしてこういうことをする、なったと思うんですけど。今日はこのタスクのこの件で、こういうご相談をしたく」

できれば、目に見える文字や、前回資料、スケジュールなどを見せて。

そして、これできてるひと、ほんっとーーに少ないので、これやれるだけでさらに信頼されると思います(笑)

是非、おためしあれ!

 

セミナー受講者の皆さんへ

「きちんと最初に設計することが大事だ」とお話ししたと思います。

具体的にはプロジェクト設計書であり、そのなかの目的や前提・制約条件など。

とくに目的と、ロードマップはいつも持ち歩くぐらいで良いと思います。

また、プロジェクトが中盤に差し掛かり、設計や制作のフェーズに入ってきたら毎回WBS(スケジュール)を出して、会議の最初にお伝えしてあげましょう。

「今日は、何行目のここです。ここまで進んで、この件についてお話をする場になります」

と。

それだけで、クライアント担当者はホッとするものですから。