笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

Webディレクションって結局サービス業だよね。

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ってね、思うわけです。

まあ、Webディレクターじゃなくてもプロジェクトマネージャーでもなんでもいいんですが。要するに「自分で手を動かしてものづくりしない人」です。だからディレクターでもそこでIAとかUI設計とかしてる時はちょっと違うかも。

 

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※なんとなくこんな写真w

 

 

そんなわけで、うぇぶぎょうかいのむめいディレクターのおじかんです。

 



 

僕らWebディレクターって、htmlのマークアップもしないしビジュアルデザインもしないじゃないですか。まあ、少なくとも「ディレクション」という言葉にそれは含まれてないはず

プロジェクトのヒト・モノ・カネをコントロールして(ヒトもコントロールなのかな・・・)、プロジェクトのゴールまで進めるわけですけど、結局のところ「プロジェクトがうまくいって良いWebサイトができる」ならなんだっていいんですよね。クライアントには。もちろんそこには「途中で不安にならない」ということも含まれるわけですが。

 

するとこれは、サービス業だよなと思うわけです。進行管理まで担うブライダルプランナーとか、ホテルの様々な対応をするホテルマンと変わらないよね、と。ブライダルプランナーがどんなに頑張っても1人で結婚式はできないし、そこにはそれぞれの職能を持った人もいるし、当然、式場というハード面の要素もある。ホテルも一緒ですね。ホテルマンのサービスだけで成り立つはずがないし、むしろ脇役に近い。ホテルマンが部屋やベッドになるわけじゃないし(笑)

 

裏を返せば、この「人」の部分も商品やサービスの一部であり、そこには「クオリティ」も存在するということになるわけです。そう、Web制作のディレクションにも立派にクオリティというものがある。きめ細やかにやればどうしたって人件費が増えるし、デザイナーさんが片手間にやればたぶん安く済む。

 

ということは、僕らがどれだけきめ細やかに、そして安心して任せられるか、が僕らWebディレクターの「単価」になるわけですよね。すっげー安いラブホの接客と、リッツカールトンの接客が違えば、自ずと価格も違うのと同じように。

 

で、プロジェクトのユーザーは誰なのかという話

ここ、混同することが多い。いやもっと言えば「ユーザーのためにWebサイトをつくることがすべてだ!」みたいな人が結構いる。でもそれ、「Webサイトのユーザー」ですよね。「プロジェクトのユーザー」ではない。プロジェクトというのは、もう少し噛み砕くと「良いWebサイトをつくって成果を出すこと(行い)」ですね。だいたいそれが「プロジェクト」。じゃ「良いWebサイトをつくって成果を出すこと(行い)のユーザー」って誰?となると、それは「クライアント」ですね

 

要するに僕らWebディレクターのユーザーってクライアントだよね、と

Webサイトはユーザーのためにつくるわけですけど、「Webサイトをつくる行為」はクライアントのためなわけですよ。Webディレクションとは「プロジェクトを滞りなくゴールまで進めること」なわけですから僕らWebディレクターが提供するサービスのユーザーは当然クライアントになるわけです。

 

だから、僕らの仕事ってブライダルプランナーとかホテルマンと本質的には何ら変わらないと思っていて、ええ、だからサービス業ですよね、と思って。

 

わかってる人には「なにをいまさら」という話なんですが、WebディレクターでスキルとしてUXデザインとかIAとかUI設計とか学びたいって人多いじゃないですか。いやもう、教える側にいる人も同じなんですけども。

 

そんな人が「すみません、添付されていないようです。再送いただけますでしょうか」とかいうメール送ってたりして、なにしてんだよやめろよバカヤロウがとか思うわけです。

 

 

クライアントだって人間なんです。人間ならミスはあるんです。ミスが許されないなんてことは無くて「取り返しのつかないミスが許されない」だけなのです。取り返しがつくミスならいいんですよべつに。メールの添付漏れぐらいどうってことない。また送ってくれればいいんですよ。それをね、クライアント担当者の上司も見ているかもしれないメールに「添付漏れしてますよ」って、おいちょっとこらやめてやれって話ですよ

 

そういうのは、コソーリコソーリ担当者のみにメールして「すみません、もしかしたら添付お忘れかもしれませんので再送いただけますでしょうか・・・」と伝えれば良いじゃないですか(もちろんこちら側でデータが消えてる可能性もありますが。あんまりないけど)。

そのあとそのメールに返信するか、改めてご自身が送ったメールに返信する形で「添付が漏れていたようです」と自分で気づいた体裁で送るかはクライアント担当者に任せるとして。

 

わざわざ相手のミスを公にする必要は全くないのに、何も考えずに全員返信で「添付漏れてます」ってどうなのよと思うわけです。WebサイトのUX、UXって連呼するならその前にお前自身が提供するUXについてなんとかしろよと。べつにメールに限った話じゃ無くて、会議中クライアントがまだ喋ってるというのに遮って「それはですね」とか言っちゃう人の多いこと多いこと。お客様が喋ってんだからまず待てよと。話を聞けよと。

 

「Webディレクション」としてのユーザーである「クライアント」に「良いUX」を提供できてない人がWebサイトの良いUXなんて考えられないと思うんですよね。まず自分の主業務に対して、目の前にいる「ユーザー=クライアント」にそれが提供できてないんだから。「良いユーザー体験を提供できるサイトを考えられるようになりたい!」とか言いながら自分のユーザーに対して、クライアントの立場や気持ちを考えて行動できてないんじゃ、えーとそれどういうこと・・・?となりますわねw

 

UXだけじゃくUIの話にしたって、

「この会議のこのタイミングではこの資料を見せて説明すべきだな」

という話と

「このページにきたこのタイミングでこのリンクを置くべきだな」

という話は本質的にはさほど変わらない話だと思っていて、そこを考えない人がいくらセミナーに行ったりワイヤーの書き方学んでも無駄だと思うんですよね。根本的な意識がないから。知識を得たところで正しく使えない。

 

UXとかIAとかUIとか大事だけど、Webディレクターを名乗る人はその前にまず自分の「ディレクション」について考えるべきじゃないかなと思います。その地続きにUXもIAもUIもあると思うし。

 

 

・・・いや、そんなことはないか(笑)