笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

結婚式二次会幹事のススメ。

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mixiで書いたものをなんとなく転載w

結婚式二次会の幹事や同窓会など、100人に到達するかもしれない?レベルの催しを何度かやったことがあります。

基本はプロジェクトマネジメントですよね。

■新郎新婦は無視(笑)

「景品とか、ゲームとか何からどうやって決めていいのかわからない」って友人は言ってたんだけど、それは指針がないからですね。目的、目標、コンセプト。これがないから、決まらない。

「新郎新婦のやりたいこともあるし・・・ゲストの満足感もあるし・・・」

と、これはよく聞きますが、そんなもん無視です(笑)

新郎新婦のやりたいことなんてどうでもいい。

会の目的を考えたら当然なんです。

「どうなったら会が成功したと言えるだろう」と考えた時、それは実は新郎新婦の満足ではないのですよ。新郎新婦が好き勝手にやったとして、その何十倍もいるゲスト達が楽しめなきゃ、しらけるだけなんです。それは確実に失敗でしょう?だから、大事なのはゲストが楽しむことなんです。

要は企業のブランディングと一緒ですよ。自分達のやりたいことをやるのではなく、消費者が満足することを考える。もちろん何でもかんでもやるのではなく、企業ができること、自分達にできるサービスを消費者に届ける。だから、二次会の幹事というのは企業と消費者という図で考えるならデザイナーなんですよね。

故に、もしその論理「ゲストを第一に考える」という方向を理解してもらえないなら、僕はたぶん幹事を断ります。そんな会を仕切りたくないから。ユーザのためにデザインをして成果を出さなきゃいけないのに、クライアントの言うことを聞かなきゃいけないならデザインなんかできないでしょ?(まあ仕事だとそう簡単にはいきませんが)

幹事がやらなくてはならないのは、新郎新婦の要望を聞くことじゃないんです。「会を盛り上げるためにこんなことをしなければなりませんよ」ということを説明し、理解させることをやらなければならないんですよ。

■全てをゲストスタートで決める

目的や目標が定まったら、あとはそれに基づいて決めていくだけです。

何から決めていくか。

基本的にはユーザであるゲストを中心に決めていくんだけど、一つだけ、逆方向から決めなきゃいけないものがある。

時間です。

こればっかりはどうしようもないから。披露宴や翌日の予定等、もう動かせない時間というのが新郎新婦にはある。披露宴終了の時間から計算して、時間と場所を決めないといけない。

時間が決まったら、ここからはゲスト中心設計です(笑)

時間はだいたい2~3時間でしょうか。その枠の中で、まず何を決めるかと言ったら、それは順序や時間ではないです。

・必要な催し、施策は何か

当然アタマに「ゲストが楽しむための」がつきます。

細かい時間だとかゲーム内容、景品なんてのは後で決めればいいんです。と、いうよりは、「それ」が「必要」なのか「不要」なのかが決まってからでないと、タイムスケジュールに落とし込めないでしょ?。Webで言えばまずコンテンツの必要・不要が決まらないと、画面のどこに配置するかは考えられないのと一緒です。

必要だと思われるコンテンツをまず書き出します。

・ゲスト入場

・入場

・新郎新婦挨拶

・乾杯

・歓談

・チーム分け

・ゲーム

・景品贈呈

・サプライズ

・新郎新婦挨拶

・写真撮影タイム

・新郎新婦退場

・ゲスト退場

ここが1番重要です。

会の大枠はここで決まりますから。

不慣れな幹事だとゲームと歓談と乾杯ぐらいしか浮かばなかったりしますね(笑)もう、それは想像力の問題ですね。大概わすれがちなのが、「チーム歓談」です。何も考えてない幹事だとゲームをすることに頭が一杯になってしまって配慮を忘れます。「ゲストが楽しむためにゲームをやるんだ」ということを忘れちゃうんですね。

考えてもみてください。

その日初めて出会う人達と組むんです。いきなりくまされて「はい、じゃあゲームやりましょう」じゃ、楽しむもんも楽しめないでしょう?しかも、だいたいが友人と来ているわけで、他の見知らぬ人は明日にはもう他人に戻ってしまうような関係なんです。友人と話していた方が楽しいのに、あえてそれをバラけさせられるんです。つまり、印象としてはマイナスから始まる。そこをいかにプラスの印象に持っていくかということを考えなければならないわけで、その辺はより一層気を使わなければならない。特に、こういう場はいろんなタイプの人が集まるからこそ、誰も損をしないような平均みたいなものを考えないと。そう考えると、チームでゲームをする前に少しでも長く打ち解ける場を設けないと、キツイ。

■スケジュールとリスクとコンテンツ選び

やる内容の大枠が決まったら、タイムスケジュールに落とし込んでいきます。

ここはもうパズルですね。で、これで大体どこに何分使えるかがわかる。

ここからがまた重要。

ゲームの選定と景品の選定。

これをちゃんとやらないとダメ。

まずゲームの選定ですが、ともかくハードルをあげないこと。

そして、全員が参加意識を持てること。

やっぱり人間が一番楽しんでいるときって、自分から能動的に動いているときだと思うんです。受動的な対応をしているときに楽しむっていうのは与えるコンテンツが相当魅力的なものじゃないと楽しくない。それができる人が芸人だとかエンターテイナーと呼ばれるわけですね。素人にそれは無理。だったら、参加者ができるだけ興味を持って参加できるものでないとうまくいかない。

・ビンゴ

だから、僕はビンゴとか新郎新婦クイズはやらない。

ビンゴや新郎新婦クイズの魅力、武器を考えれば当然。

ビンゴというのは、商品が当たるか当たらないかが楽しいだけ。

あれは完全に受動で、ともすれば他の人とのコミュニケーションもいらない。

極端に言えば、誰か一人が見ていればできちゃうものでもある。

宝くじ皆でやりながら酒飲んで楽しいか?という話で。

・新郎新婦クイズ

これはもう愚の骨頂。

何が楽しいねんそんなもんw

いや、楽しいですよ。

でもね、これが楽しいのはクイズそのものではないのです。

クイズによって弄られている新郎新婦を見るのが楽しいのですよ。

新郎新婦を自分たちが弄るから楽しいのです。

どこに本気でYes/NO枕の使用頻度を気にする奴がいるんだという話で。

あれは使おうが使うまいが、それを答えている二人を見るのが楽しいわけでしょ。

それを50人とか100人でやったってゲストには弄ってる感覚ない。

とすると、あれって実は楽しいのは新郎新婦だけなんですよ。

まあ、相当面白いクイズが出て、相当面白い回答ができれば別だけど。

大概は新郎新婦がウザイくらいに恥ずかしがるだけのオナニーイベントですねw

・例えば・・・

ちなみに僕がやったことがあるものとしては、ドリンク早飲み競争とかは鉄板ですね。

あと、これをチームで割るとかwww

http://www.kanzys.com/game/game_03/koori-01.htm

あと、ビンゴやらないのにビンゴカードを受付時に渡すとかw

「ああ、今日もビンゴね」と思わせておいてハードルを下げる。

当然、ビンゴはやらない。

「それはプレゼントですw」とwww

・景品

基本的には、何か決まった景品を出すのは反対です。

理由は簡単で難しいから。

だって、好みがあるじゃないですか。

新郎新婦二人の記念品でもないもので、それがいらないものだったらもうそれだけでテンション下がる。ゲームをやることの「目的」ですから。万人に受けるものじゃないとだめ。

それと景品買っちゃうと、くばれないでしょ?

iPodとか、いいんだけど、あれ高い。

あれ買っちゃうとあれを10個も20個もプレゼントはできない。

チーム組んでも、誰か一人のものになっちゃう。

でもじゃあ「私欲しい!」って、昨日今日出会った人に言えないでしょ

じゃあ、配れるものにすればよいのかというと、これもねぇ。

仮に1000円の高級耳かきとかでしょうか。いりますか?

いや、僕は耳かき好きなんで、うれしいです。

でも、1000円の耳かきと1000円札だったら、1000円札の方がいいでしょ。

だから、僕はいつも賞金にしてます。

だいたい誰でもテンション上がるから。

・スケジュールとリスク

開催までのスケジュールと、そこで発生しうるリスクですよね。

こんなもんはですねぇ、タスクならべて線引っ張れば終わりです。

考えられるリスクを回避する策を打つだけだから。

全然問題ない。

■全ての決定をゲストのためにする

つまるところ、そういうことです。

大体、このぐらいの年齢になれば自分だっていくつも二次会なんて参加してるだろうから、それを思い出して、つまんなかったもの、楽しかったものを思い出せばいいんです。で、それはなぜつまらなかったのかを、なぜ楽しかったのかを分析すればいい。

マイクパフォーマンスとか、落ち着いたゲストコントロールとか、そういうのはコツは無いと思います(笑)後から聞いて意外がられますが、僕だって多少は緊張しますしね。これはもう場数もあるし、才能もあると思います。僕だって職業柄人前に立つことが多いからなんとかできてるだけだし。

でもまぁ、一つ言える事は、司会とかマイクパフォーマンスの類は、もう割り切りです。

だって、四の五の言ったって始まらないジャン(笑)

できねぇことはできねぇんだから、もう落ち着いてやるしか道は無い。

どうせ仕事じゃねぇんだから、適当に楽しんでやりゃあいいんです。

そんなことより、ゲームや進行さえしっかりしていればある程度は成功するはずなので、それを徹底して「ゲストのために」考えることの方が重要です。

ゲストが、ユーザですから。