笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

仕事に下僕なんていない。

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前に似たようなこと書きましたが、あれは根本となる姿勢の話ですね。

こちらはそれを土台にした対応の話。

どうも、この国の人は「金を払ったら神様」みたいな価値観が強すぎる気がします。

そんなわけないじゃん。金払ったら払ったぶんだけの仕事をしてくれるだけ。別に人身売買をしたわけでもないし、相手の全ての時間を買ったわけでもない。

なのに「金払ったんだからこれぐらいのことはさせろ」とか平気で契約外のことを言う。全てを杓子定規に判断しろとは言わないけれども、下請けだろうが孫請けだろうが基本はビジネスパートナーであって、仕事や成果、商品に対する対価であるお金で繋がっている関係。新しいこと頼むなら新たに費用が発生するのが当たり前。

これは、僕が受託サービス側の人間だから言うのじゃなくて、僕とて下請けの制作会社に仕事を依頼することもあるし、Webとは関係ない業務でプロに何かを依頼することもあります。当たり前ですが。

「金払ってる側なんだからアイツらには○○させておけばいいんだ」とか右に左に振り回してもいいような発言をしたり、いくらでも罵声を浴びせてよいと思っている人がいる。上司とか同僚とか。はたまた、相手がどうしても打ち合わせの都合がつかなくなり、時間の変更をお願いしてきた相手に、変更後の時間だって予定なんかまるで入ってないのに、「約束を変更した」という事実だけで怒鳴りちらし、平気で縁を切ったりする。で、その割には、自分は我が物顔で遅刻する。なんでなんでなんで?としか思えません。遅刻も自己都合による予定変更も悪いこと。でも、そんなの発注側だって受注側だって同じでしょ

ビジネスパートナーなんだから、こちらが成果物、サービスを受けるなら、相手はお金という最もわかりやすい利益を産めないとだめ。そんなの当たり前ですよね。で、それは何も受注側だけの責務では無いと思うのですよ。だって、仕事を請ける側にだって本来は選ぶ権利があるはずなわけで。最終的に、受注側の利益にならなければ仕事を請けてくれなくなるかもしれない。お金を払ってるから何をしてもいいわけではないし、自分が怠慢になれば最終的な成果物はのクオリティは当然下がる。

要するに、下僕でも家来でもなんでもなくて、単に価値を交換しているだけじゃないですか。ですから、本来は対等なはずだし、相手にも拒否権はある(なかなか難しい話ですが・・・)。ということは、これをもっと掘り下げると、相手(受注側)にもこちらを評価するタイミングがあるってことですよね。いや、むしろ拒否権以上に存在するものかも。

するとすると、どこでどう評価されているかわからないわけですよ。

仮に僕がWebディレクターとしてフリーランスの方や制作会社に仕事を依頼したとして、僕がディレクターとして不義理な行動をしたり、理不尽な依頼、スケジューリングをすれば仮に文句を言わなかったとしても、評価は下がります。同じ業界の人達ですから、そんなことを飲んだ先とかで同業者に愚痴られれば、即座に弊社の評価は下がります・・・。恐ろしい・・・。同業者じゃなくても同じですよね。たとえ宅配やプリンタ管理の方だったとしても、その裏には会社があるわけで、いつ弊社のお客様になるとも限らない。

だから、媚びを売りまくれってことじゃないんですけどね。

どこにだしても、自分の対応が会社の名前と一緒に公になったときに、恥ずかしくない、後ろ指をさされない行動を心がけるべきだと思うんです。だから、相手が間違っているなら間違っていると指摘すればいいし、凄く忙しい中スケジューリングして、「もう他にはずらせない」と伝えてあったのに相手の都合でリスケになったのならクレームを出せばいい。逆に、たいした損害で無いのなら「あらら。しょうがないですね~」と対応してあげればいいと思います。その対応に世間的な価値観として間違いが無いなら評価が下がるようなことはないだろうし、それでひどい評価をするような相手ならそれの方が間違っているとも思います。

発注側だから王様なんてことは絶対に無いし、相手が下僕だということもない。

単なるビジネスパートナーであり、価値の交換相手だからこそ、人として丁寧に対応し、相手もこちらも気持ちよく仕事ができるようにコミュニケーションを取る、リスク回避をするというのは、社会人として当然の行いじゃないでしょうか。

人として当たり前に、相手に優しさを持って対応しましょうっていうだけなんですけどね。