笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

そのサイトはどんな問題を解決するのか明確にする。

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弊社はシステム開発会社の癖に、実は医療系や福祉系に強い企業だったりします(笑)

老人ホームとか、ケアセンターとか、はたまた薬局とか病院とかにシステムを売っているわけです。

で、その営業をやっている人が「Web制作も売れないかな?」と提案してきてくれました。うれしい限りですね。また、ホームページってやっぱりどんなサービスでも必要なんだなーと思います。ビジネスチャンスはたくさん転がってるってことですよね(競合も星の数ほどいて大変ですが・・・)。

「ホームページリニューアルしませんか?」

「ちょっと古くなってきてるみたいなんできちんとデザインを一新しませんか?」

みたいなことをテレアポなんかで言っているそうです。

中小制作会社の営業さんも、こんな感じですね。

それじゃダメだよなーと思うわけです。

だって、何のためにホームページ創るの?リニューアルするの?って話ですから。

ただただリニューアルしましょう、ちゃんとした見栄えにしましょうといったところで、古くて10年近く前みたいなデザインでも、それで運営されているなら相手にとっては必要の無いこと。そんなものに数十万も数百万もかけられないでしょう?

Webサイトを創ることが目的になっちゃダメだよねって話です。

じゃあ「ちゃんと企画提案します」っていうところが良いのかというのも、なんともねぇ。

アクセス数だのPVだのが増えるとか、検索エンジン上位になるとか、貴店の魅力をちゃんと伝えられるように~とか。いや、魅力を伝えることが目的になっちゃダメでしょ?っていう。それは、戦術の一つであって、戦略じゃない。

Webサイトはユーザが抱える問題を解決するためにあるべきです。

とするならば、「Webサイトを構築すること」はクライアントが抱える問題を解決するためにあるべきだと思うのです。だって、それがなきゃ相手だってお金払わないでしょ?。ビジネスとしてどんな問題を抱えていて、どんな問題を解決するためにWebサイトを立ち上げるのか。リニューアルするのか。

介護施設で言えば、入居者は溢れているらしいじゃないですか。

で、きつい労働環境のために介護士が不足しているらしいじゃないですか。

老人ホームの経営者はそこを苦しんでいるわけですよ。

老人ホームの魅力を伝えます、ブランディングしますって言ったって、老人ホームのサービスをエンドユーザに魅力的に伝えたところで、そもそも入居者が溢れているんだからこれ以上増えられても困るわけですよ。ほっといたってどんどん増えるんだし。だとしたら、そんなWebサイトもう邪魔以外の何者でもない。

採用に困ってるんでしょ?

だったら、それを解決しなきゃダメでしょ?

だったら、介護士さんをプライマリーユーザに設定してWebサイト創らないとだめでしょ?

そうしたら、老人ホームの入居者が受けるサービスを大々的に見せてもしょうがない(最低限のものは必要でしょうが)。働く環境、働くとどうなれるのか、どんな生活ができるのか、どんな体験ができるのか、ひいてはそのホームの価値観や考え方まで、載せなければならない。そして、それは実は現職の方々に対するブランディングにもなり、それはつまり入居者へのブランディングにもなるわけです。

Webサイトを創ることは目的じゃないはずです。

誰の、どんな問題を解決するのか。

それをきちんと伝えることが大事だと思います。