笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

接する全ての相手がブランディングの対象。

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5月末日公開でとある零細企業のコーポレートサイトを立ち上げました。

その場合、弊社の場合は納品翌月支払いなので、6月末までにご入金いただくことになる。

が、それが、未だに入ってこない。担当者に問い合わせても、繋がったり繋がらなかったりで(経理と外回りの業務を兼務しているらしいので、それは仕方ないのかもしれませんが)、埒が明かない。

何度か問い合わせた結果、経理処理は担当の人がやっているそうだが、銀行での入出金は社長自らがやっているらしい。で、経理処理は済んでいるにも関わらず、入金作業が行われていないらしい。

こういう話、初めてなので耳を疑う状態です。

そんなの、社会人として以上に企業として当たり前のことじゃないのかしら・・・。

僕がまだWebディレクターに成り立て立った頃、先輩ディレクターが外注デザイナーへの支払い処理を忘れており、外注さんからクレームが入ったことがあったんですが(クレームというよりは「あのぅ・・・」という感じだったらしいけど)、その時の上司の怒りっぷり、社内の緊張ぶりったらなかったです。その当時、僕は前職がDTPオペレータだっため、契約や支払い、請求周りのことはとんと疎かったのでですが、その光景をみて「企業間でのお金のやり取りってのはこんなに厳しいのか」と若造ながら思ったものです。

まあ、今考えれば当たり前のことなんですけどね。

たとえ、こちらが支払う側だとしても、そこに上下関係など無いし、いつ、誰が自分のお客様になるかわからない。また、その相手が直接お客様にならずとも、その人の知り合い、知人がクライアントになることなどいくらでもある。その企業が

「あそこは、入金してこないことがある」

なんてことが一度でも出回ったら、アウトですよ。

それは、仕事をこちらが誰かに依頼するときも当然ながら、こちらが受けるときにも問題になる。

企業という仕事として経理業務が存在している場所で、お金周りの問題が起こるということは、それ以外の部分でも管理や意識が行き届いていないということになる。そんなところに、自分たちの大切なWebサイトを依頼しようなどと思うわけも無い。

今回入金が無い企業は、特定の商材を売ったり運送したりなどしてサービスを行っているのですが、そのモットーが、「迅速・丁寧・挨拶」という類のもの。体育会系で、そういうところを大事にするということらしいんですが、どんなにそんなことを声高に叫んだところで、こうやって企業間取引として最も大切なところを守れないようじゃ、意味が無い。

ここの社長は何度も確認のために資料やデザインを出しているのに、後から後から思いつきで内容を変えたがる。挙句の果てには、明らかに費用をドブに捨てるようなことを、一存で、頑固になってやってしまう(ページを分けたほうが良い物を、一つのページにしてしまう、とか。当然、料金は変更なし。)。ブランディングとは、ユーザニーズに応えるとは、サービスとはなんなのかをわかっていないんだと思います。コンセプトやキーワードを連呼することでも、文字にして訴えることでもなく、相手に「体験」として届けてこそブランディング

いつでも、どこでも、どんなときでも。

Webサイトだけじゃなく、いや、むしろリアルで誰かと接するときこそ、一番重要なブランディングの場だと思います。どんなにWebサイトや印象的なTVCMを展開しても、リアルで、お客様と、人間と接する人が、相手の立場にたって自社のサービスを展開できなければ、成果なんて絶対出ないと思います。