笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

R25のWebサイトをユーザ体験。

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R25のサイトがリニューアルしたとのこと。

これが、面白い。

R25トップページ

以前まではランキンレビューしか見れなかったものが、今回のリニューアルによりR25本誌に掲載されたほぼ全ての記事がWeb上で読めるようになった。これはありがたい。ただ、「紙に載せていた情報をWebでも配信」というのは、当たり前というかWebのスタンダード。Webと紙媒体というのは、似ている部分もたくさんありますが、持っている能力は全然違う。WebにはWebの利点があるわけで、それを使わなければWebにする意味なんかないと思います。

よく、商品パンフレットや会社概要を紙媒体のデータからそのままPDFや「電子ブック」なって言って掲載しているサイトを見ますが、あれは本当に意味がないと思います。紙媒体というのは「人間が手にとっている状態で読みやすい」というコンセプトの元につくられているのであって、実際には触れることのできないWebでそれをやっても、使いづらいだけです。

■R25サイトの面白いところ

視覚的に立体感があって、キャッチーデザインや仕掛けがある、というのも面白いとは思いますが、それより何より、MY R25くん

MYR25

自分が以前に読んだ記事を記憶していてくれて、いつでもそれを読み返せる。

と、いう機能はうれしい機能ですが、それをキャラクタ化したこと。

自分が読んだ記事の種類によって、MY R25くんが成長(変化)する。

また、「これぞ!」と思った記事は画鋲のようなアイコンをクリックすると10個まで保存してくれる。

「利便性」と「愛着」を見事に融合させたなぁと思いました。

自分の興味や趣向性、価値観が自分だけのキャラクターに反映される。

心理テストや占い等、「自分のことを知りたがる」というユーザにはちょっと面白い仕掛け。

これぞWeb2.0でしょうか。

これの何よりの利点は、Webだからこそわかる「ユーザの思考」。

「面白いと思ったのをクリックしてください」なんて、アンケートではきっとユーザは協力してくれない。メリットがないもの。それをMY R25クンや「保存版にしたい記事」という風にユーザ目線で、ユーザにわかる言葉でアプローチすることによって、ユーザにストレスなく運営側のマーケティングに活かされている。これは、ユーザの動向をアクセス解析で得ることができるWebだからこそ可能になるマーケティング。紙媒体ではできない。うまいなぁ。

■残念なこと

端的に言うと「Web2.0が活かしきれていないところ」。

Cookieを使っているから、一つのPCでしか反映されない

例えば、漫画喫茶や職場で見たときと、自宅で見たときでは、別々のユーザとして管理されてしまう。せっかくのWebサービスなのに、残念。これこそが、ユーザデータを「Webのあちら側に置ける」素晴らしさだと思うのですが。でも、これを解決するには現状はIDとPASSでユーザ管理をするしかないわけで、たかがニュースサイトにこれは面倒な気もする・・・。

・RSS配信が無い

ランキンレビューにはあるのかな?

せっかく情報配信型のサイトなんだから、RSSは必須だと思うんだけどなぁ。

自分の好きなカテゴリだけを登録、とか出来たら良いと思うんですが。

いや、できるべき。

・TB(トラックバック)がない

TBでもコメントでもリンクでもいいんですが。

その記事に対して他の人はどう思っているのか。

それによって、また知識が深まったりと、ユーザごとの情報の関連付けやブラッシュアップこそ、Web2.0の強みだと思います。梅田望夫さん的に言うと「群集の叡知」ですね。

でも、これからまた、バージョンアップするんでしょう。

楽しみです。