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笑顔を創りたいWeb屋の日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。情報デザインやWebの勉強をしています。

コンテンツマーケティングとSEOを一緒に語ることに違和感があるのです。

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コンテンツマーケティングとSEOはこれからどうなる?―渡辺隆広×宗像淳【前編】「コンテンツマーケティング元年」を振り返る

 

これを読んだわけですけれども。

いや、これを読む前から、最近コンテンツマーケティングって言葉が盛んにうたわれてきて、そしてそれに「これぞ商機だ」みたいな感じでSEO屋さんがのっかってきている気がします。まあ、やろうとしていることはインターネットにゴミを出すようなクズ施策ではないので、ぜひやっていただければとは思うんですけど、どうも僕は「コンテンツマーケティング」と「SEO」を一緒に語ることに違和感を感じるんですよねぇ。

 

 

そんなわけで、うぇぶぎょうかいのむめいディレクターのおじかんです。

 



 

ついこの前までインバウンドマーケティングって言われてたのに、もうコンテンツマーケティングにブームが変わっていてなんだかなーみたいな、Web業界早いなーみたいな。そもそもインバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングの違いはなんだったんだっていうところからもうわからんわけですが、たぶん多くの人は「ほとんど同じこと」と捉えてるんじゃないですかね。

 

「SEOとコンテンツマーケティング」で語られてること

ほんっとに増えてきて、どのSEO屋さんも最近は「コンテンツが大事です(キリッ」って言うんですよね。いや、それはそのとおりなんですけどね。で、その流れで「コンテンツマーケティングが重要」みたいな話をしている人をどこでも見るようになってきて。そんでもって、その次の展開としては「自社サイトをメディア化しましょう!」とか「オウンドメディア!」とか言うわけですね。

 

「ユーザーにとって有益な情報を発信するメディアを持ちましょう」

「価値の高いコンテンツがたくさんあることが重要です」

「そこにリンクが集まり、そしてそこから御社のサイトへのリンクをはることも重要です」

 

みたいなね。

 

 

 

それ、10年くらい前にすでに「衛星サイト」とかいって売ってなかった?

 

 

売ってた。絶対売ってた。ぼくいっぱい見た!(謎)

名前変えただけじゃね?っていう。(内実は、いま語られている「オウンドメディア」の方がコンテンツの価値に重きを置いているとは思いますけどね)

 

 

「最近のGoogleは"ユーザーに本当に価値があるページかどうか"を強く意識している」

 

みたいなことも盛んにおっしゃるわけですけど、いや前からそうだから。前からそうだってば。Googleがいつユーザーに価値のないページを評価したいって言ったんですかね。確かに、ほんの数年前まで外部リンク買い漁っちゃえば検索結果の上位に来ていたこともあるわけですが、それはGoogleのアルゴリズムが(というか考え方が)「たくさんリンクを集めるサイトというのは、きっと価値のあるサイトなのだろう」と思ってやっていたことで、そこにGoogleの(いまに比べれば)未成熟なところがあったんでしょうけど、要するに以前までのSEO対策と言うのはその未成熟だったGoogleの弱点をついてユーザーも検索エンジンも騙そうとしてただけじゃないか

 

だから、「SEOとコンテンツマーケティング」とか言われると「何をいまさら・・・」とか思っちゃうんですよねぇ・・・。

 

 

そもそもコンテンツマーケティングとSEOってそんなに相性いいの?

・・・ってのがいまいちわからんのですよねー。

「価値のあるコンテンツを多数つくる(りつづける)ことで検索エンジンからも評価してもらう」みたいな話が大半なわけですけど、前述の通り「それって前からそういう話だったよね」という話と、もっと思うのが「えーとそれって結局集客の話しかしてないけど、それがコンテンツマーケティングなんですか?」と思うのです。僕が一番違和感を感じるのはココ。

 

「これからのSEOはコンテンツマーケティングです!」とかって言うわけですけど、でもSEO対策って結局流入対策の話じゃないですか。そこにも分析やらなんやらあるとは思いますが、それはコンテンツは関係ないじゃないですか。「コンテンツ」で「マーケティング」の話にはなってないだろうと思うんですよね。コンテンツマーケティングを本当に語る場合にはおそらくユーザーのスコアリングとか入ってきて、適切なフェーズの人に適切なコンテンツを~って話になると思うんですけど、そことSEOってもう関係ないですよね。検索エンジンから来るわけじゃないんだから。

 

よしんばそのSEO対策によって広告に頼らない集客ができたとして、それってどっちかっていうと「コンテンツマーケティング」じゃなくて「インバウンドマーケティング」の方の話ですよね。コンテンツの話ではない。お客さんとコンテンツで仲良くなる話でもない。集客の話。アプローチの話。

 

そもそもインバウンド~なのかコンテンツ~なのか

ここからは少しSEOの話からはずれますが、僕はこの違いを明確にしないで話されていることにとても違和感を感じるのですよね。いえ、ぶっちゃけ名前なんてどっちでもいいんです。でも、

 

・(広告に頼らず)いろんな相手に見つけてもらって向こうから来てもらう話

・お客さんともっともっと仲良くなる(もしくはつながりを持ち続ける)話

 

これは本来べつの話だと思うんですよ。いや、べつと言うかむしろ一緒にすべきではない二律背反した話

最近やたらとコンテンツマーケティングを叫んでいる某メディアやりまくってる感じの企業のスライドで「広く老若男女に~」とかいいながらそのすぐあとで「ターゲッティングが大事」みたいなそれどっちだよみたいなことが書かれているわけですが、まさしくそこが僕は違和感で。

 

・広くたくさんの人に共有、伝搬するアプローチ

 と

・今いる周りの人ともっと仲良くなるコミュニケーション

 

って、ぜんぜん違うと思うんですよね。

そりゃそうでしょ。見ず知らずの人に声かけまくられるようにする話と、いまいる友達ともっともっと仲良くなるための話なんて、一つの観点から言えば真逆の話で、それを一緒に語るというのは無理があるし、おそらく一つの企業がこれを両方やるというのは無理だと思います。そもそも不特定多数の人に声をかけまくられたいと思ってる人には、親密に付き合おうという人はいないと思う。

 

その観点から行けば、「インバウンドマーケティング」の視点でSEO対策について語るのはともかく「コンテンツマーケティング」でSEO対策を語るのは僕はちょっと違うと思うんですよね。「コンテンツ~」の方を「いまいる友達ともっともっと仲良くなるための話」とするなら、ですけどね。まあ、少なくとも一緒に語るべきではないと思う。

 

本当に「もっと仲良くなろう」「もっとつながりを持とう」と思ってコンテンツをつくるなら、SEO対策って副次的な効果でしかないと思うんですよね。だって、そんだけ仲良くなってずっと付き合ってくれるお客さんって、相当こっちのこと気に入ってくれているはずで、そんな人がそうそうたくさんいるとは思えない。というか、そうなるようにコンテンツを限定してつくらなきゃいけないはずで、多くの人に愛されようとつくれば誰にも届かないものになるはず。そりゃ突っ込んだ内容、心が見えるコンテンツだからこそ人がついてくるわけですから。「やっぱりここのメーカーだよね!」ってなるわけだから。

 

で、問題なのは、そんだけ尖った(マニアックな?)コンテンツにあるキーワードってたくさん検索されてるんですか?っていう。たぶんそんなに検索ボリューム無いと思うんですよね。マニアックだから。その検索ボリュームが無いところにSEO対策目的でコンテンツを創る投資をしてええのかいなーおいおいーとか思うわけです。

 

だから、(僕の個人的な観測ではw)「コンテンツマーケティング」や「オウンドメディア」を「ブランドを伝え、愛されるためにやっている」ような企業は、そもそもそれほどSEO対策を気にしてないと思うんですよねー。適切な人に適切にアプローチして、何よりもまず既存のお客様に対して手厚くするんじゃないかなぁと。もはや宗教に近いと思いますが。

 

広告を否定する施策でもないと思うのね、どっちも

って思うんですよ。インバウンドマーケティングもコンテンツマーケティングも決して広告を否定する施策ではなくて、要するにユーザーに土足で踏み込んで不快な思いをさせないという考え方の話なので、広告だってそれがユーザーにとって「お、いいな!」って思うならそれはきっとインバウンドマーケティングなのだろうと思うのですよねー。これはコンテンツマーケティング(=自社のお客様候補と仲良くなる)だったとしても変わらないと思う。

 

その中で、「向こうから来てもらう」という考えのもとに「いまはSEO対策もコンテンツが大事」というのはわかるんですよ。決して否定したいわけじゃない。ただ、それと「だから愛されるんだぜ」みたいのは確実に分けて考えるべきだし、本気でSEO対策の効果を(も)狙ってやるコンテンツ施策は、基本的にそこまで強く愛されるメディアにはならんと思うわけです。それは前述の通り。

 

そもそもいまインバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングなんてことを叫んでいるものの実際のところはバズるコンテンツに特化し過ぎじゃないかと思っていて、そしてそのバズるコンテンツなんてのは広くいろんな人に瞬間的に興味を持たれるからそうなるのであり、それってたぶんPV稼ぐだけなんですよね。だいたいの場合は。大企業の場合はそれが認知に繋がるわけでそれでもいいのかもしれないんですけど、それって結局宣伝広告費がバズるコンテンツ制作費に変わっただけじゃないの?なんて思うわけですが。

 

いや、いいんです。それでも。それも一つの集客施策だし。(わざと炎上させるのは嫌いだけど。でもそれも一つの手段かなー)

でも、それと「(特定のお客様と仲良くなれるという意味の)コンテンツマーケティング」を一緒に語るなよ、と思うんですよね。

 

おいじゃあコンテンツマーケティングってそれ超難しいじゃねぇかよ

・・・となると思うんですね。

で、僕はこう答えたい。

 

 

 

ええ、たぶんそうだと思いますよ。

 

 

 

いや、あのね。何度も言うけど言葉の定義はどうでも良くて、「コンテンツでユーザーと繋がって、仲良くなる」という施策の話で、それはたぶん相当難しいよね、って言う話です。で、それでいいじゃんっていう。誰も彼もがそうでなきゃいけないわけじゃない。べつにバズるコンテンツで人つれてきていいね!押させるなり、ホワイトペーパー用意して個人情報ゲットしてそこからスコアリングしてガツガツとメルマガ送るでも良いし、さらにいえばTVCMうって大々的に認知を獲得するのだって間違いじゃない。

コンテンツマーケティングはたぶんその中の一つの手段でしかなくて、で、本当にお客さんに強く向き合えるならそれほど素敵なことはなくて、やれるならやればいいんですけど、誰でもやれるなら苦労はしないわけで。(個人的には、これが本当にできる企業は変態企業だと思ってます)

 

 

みんな、そこ目指すのもありがたがるのもいいんだけど、そんな簡単な話じゃないと思うし、もっと言いたいのは「バズッたりSEOなりで見つけてもらうこと」と「いまのお客様とどんどん仲良くなること」は確実に分けて考えようぜって言いたいのです。

 

はい、おわり。

 

P.S.

全然関係ないけど、「オウンドメディア」も「コンテンツマーケティング」もWebだけの話に限定されている感じも僕は違和感があるんですよねー。店舗だってメディアだと思うです。