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笑顔を創りたいWeb屋の日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。情報デザインやWebの勉強をしています。

ゴールの共有はプロセスの細部に宿る。

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いくつも企業を渡り歩いてきて、それこそ本当に多様な(と言っても制作とかWeb側だけど)職場にいたんですけど、だからこそわかることがあるというか、なんというか。

 

今の会社に来て、これまたWebに対する考え方を1から組み立てているところなわけです。

で、隣でというか近くで編集をしたりしていて、少ない人数の割には多様な人が集まっている場所だったりするわけですけど。そこでなにより思うのは「ああ、プロセスって大事だ」ってことですね。似たようなことは「ワークフローは情報デザイン以前の問題。」でも書いてます。

 

たとえば、皆のゴールを「大阪に行こう」とするじゃないですか。

その場合、とりあえず大阪に着けばいいわけですよね。でも、大体の場合大阪に着くことだけが目的じゃなくて、着いた後にも話は続くわけです。であるならば、その後何をするのか、何のために大阪に行くのかということをきちんと共有することも去ることながら、何よりもまずそれを前提とした「どんな状態で大阪に着くのか」という、当面のゴールに対する絵をもっと鮮明に共有しなければいけませんよね。

 

・ある人は「出来る限り安く夜行バスで行くべきだ」と言う。

・ある人は「時間がかかりすぎだ。新幹線で行くべきだ」と言う。

・ある人は「万全のコンディションで行かないと。グリーン車を使うべきだ」と言う。



誰も間違ってないんですよね。

とりあえず”大阪に行く”というゴールに関して言えば。

これは(この時点では)何が正しいということではなくて、大阪に何をしに行くのか、誰に何を提供するのかということをきちんと共有しなければいけないし、それはゴールとともにプロセスに紐づくと思うんです。ゴールだけ見てたって意味なくて、ゴールとそれを実現するプロセスを全員が共有しなきゃ、最終的なアウトプットのレベルと方向性を揃えることは不可能だと思います。

 

「売上をあげればいい」

「成果を出せばいい」

「いいものをつくればいい」

っていうのは、確かにゴールなんだけど、それがバラバラだと僕は駄目だと思うというか、だったら一人でやった方がいいと思うんですよね。皆が一緒に働いて、一緒のゴールを目指すからそれぞれの職能が生きるわけで、バラバラにやるんだったら一つの組織である必要がないし、メリットも無いと思うんです。「多様な職能が集まって成果を出す才能集団」っていうと聞こえはいいけど、それだけだとただの寄せ集めの相乗効果をまるで産まない組織だと思うんですよね。ただ、キャッチコピーでかっこ良く見せているだけというか。

 

ゴールの絵を鮮明にするということはプロセスを明らかにし共有することだと思っていて、それをものすごい端的に言うと「同じ哲学を持つ」ということだと思うんですよ。で、それが無い組織ってダメだし意味が無いし、お客さんには失礼だろうと思うんですよね。

 

・とある担当者は「最安値で大阪まで行けるのがサービスです」と言い

・とある担当者は「最速で大阪まで行けるのがウリです」と言い

・とある担当者は「万全の状態で大阪の地に立てるのがモットーです」と言う

 

「担当者によって言うことがぜんぜん違う(´・ω・`)ナンナノ」

というよく耳にするフレーズの誕生の瞬間ですw

 

会社、組織、集団である以上「いいものをつくればいい」だけで動いちゃ駄目だと思うんです。

「いいものって具体的に何?」「どういう役割?」「他とどう違う?」

というところまで全員がきちんと共有しないと、集団である意味が無い。

敢えて悪い表現をすれば、ひとつの宗教みたいなものを持ってないとダメというか。

そして、それを共有するということはある程度プロセスを共有することになると思うんですよね。

 

例えばWebサイト制作でいうなら、いきなりビジュアルデザインを創りだすところと、ユーザー調査からサイト構造を導きだしてUI設計から画面にアプローチするところとではまるで違うわけですよね。それはただ単に手法が違うだけじゃなくて、目指している、「良いサービス」の哲学がまるで違うからそうなっているし、だからこそプロセスをちゃんと共有しないと、あるディレクターはいきなりビジュアルデザインを持ってきて、あるディレクターは「まずは市場調査から始めましょう」と言うんじゃ、それっていったいアンタらの会社って何がしたいんだよっていう話だと思うんです。

 

そこには「Webサイトってなんなんだ」「自分たちはどんなWebサイトを提供するんだ」という鮮明なゴールがあり、そしてそれに必要なプロセスがあるはず。それをせずに「良いものを作ればいい」というだけで一緒に仕事をするのは、僕はお客様に失礼だと思います。

 

・・・といって、なんでもかんでもガッチガチにプロセスを統一して自動化しろってことじゃないんですよね。柔軟性は必要だし、社員、同僚の個体差、職能の違いがある以上、それはそれで意味が無いと思うんです(そういう会社にもいましたが)。そうじゃなくて、「良いものってなんだろう」ということをいつでも常に話し合い、そのプロジェクトごとにきちんとそこを共有して、そこに行き着くためのプロセスも共有しないと駄目だと思うということです。つまり、物凄く極端に言えば、毎回プロジェクトによってプロセスが違っても良いと思います。いつも同じプロセスであることが大事なんじゃなくて、いつでもゴールとプロセスをメンバー全員が議論・検討して共有することが大事だと思うんです。

 

もちろん、そのためにはある程度、いつでも同じ意識を持っている必要はあると思います。

「良い物ってなんだろう」「そのプロセスってどういうものがあるだろう」

ということのコアはやっぱり全員が共有すべきだと思うし、そのコアを土台に、

「じゃあ今回はどうしよう」とか「じゃあ僕はこっちが得意だからその方面を担うよ」というふうに差別化や柔軟性を発揮すべきなんじゃないかと思います。

 

プロジェクトが始まる、モノづくりをする時には何よりもまずプロセスの共有が大事だと思います。

プロセスを共有するということは、ゴールを鮮明に共有するということだから。