笑顔を創りたいWebディレクターの日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。

Webサイトだけでモノが売れるわけがない。

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どうも、クライアントはともかく、Webに携わる人までそういう意識の人がいることに驚きます。

Webサイトがどんなによくたって、全体のサービスが悪ければモノは売れないですよ。

当たり前じゃないですか。

りそな銀行の対応が残念すぎる件

1. ローンの繰上返済をしたくて、りそな銀行のサイトで見つけたソレ系の問い合わせの電話番号に電話をかける。

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2.窓口が違うので対応できないと言われる。

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3. 案内された電話番号へかけて、また用件とか聞かれたのでいろいろ説明。すると、ここは渋谷支店なので(僕の口座のある支店ではない)、といわれてズッコケる。

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              (本文より抜粋)

Web業界では超有名なナントカアーキテクツの森田さんのブログです。

ああ、やっぱりこの人、Webのなんたるかをわかっているんだなーと思いました。

(すげえ人なんだなーってw)

結局、ユーザは全てのチャネルでサービスを受けるわけで、Webサイトなど一つのチャネルに過ぎない。どんなにWebがユーザの問題解決に役立っていても、他のサービスがクズなら売れるわけもない。っていうか、そんなの当たり前でしょう。どこの世界に自分に必要の無いものを買う人がいるんでしょうか

アパレルのECサイトなんかを構築している時に、オーナーさんあたりが「絶対的に売れるデザインにしたいんです」なんて言っちゃうんですが、そんなのあるわけないじゃん。それなのに、売れているショップの真似をして、似たようなデザインにして、これで売れると満足しちゃったりする。で、売れないと「やっぱりあそこのデザインはセンスが違うからな」なんて言ってしまう。

それこそユーザを、お客様をバカにしていると思うんですが、画面に映るボタンだとか背景のデザインでユーザが商品を選ぶとでも?っていうか、そんな単純なことで服が売れるとでも?。服を売ること、商品を売ることということで考えればそんなことありえないことがわかるはずなのに、なぜかWebデザインになるとそういうことがすっ飛ぶ。「来ていて楽しいサイト」とか「ショッピングが楽しいサイト」なんて簡単に言うんですが、それってどういうビジュアルなんですか?と、こちらが聞き返したくなってしまう(笑)。それを考案するのがWeb屋だとクライアントも、制作側も思ってしまっている節があるので困るのですが。

いや、「来ていて楽しいサイト」「ショッピングが楽しいサイト」を目指すべきです。

でもそれって、全てが全てビジュアルじゃないでしょう?と思うわけです。

というか、「ショッピングが楽しい」って、それどういう状態のことを指すわけ?というところをきちんと定義しないと何にもならないわけですよ。だって、アパレルショップに行って「ショッピングが楽しい」って、壁紙とか、各コーナーの目印がカッコイイから楽しくなるわけじゃないじゃないですか。「良い買い物ができたから」楽しいんでしょ?で、良い買い物ってなんですか?お客様が求めているものを、ともすれば顕在化していないものを、提案や見せ方によって気づきを与えて、新しい生活を営んで貰うことでしょ?

じゃあ、商品を中心としたサービスプランニングから始めなきゃだめでしょ?

売れるも売れないも、良い商品を良い価格で提供するっていう当たり前のことができていないと無理ですよ。だって、そうじゃないなら、それ、お客様にとっては無駄なものだもの。お客様が、服を買うために起こす行動の全てに対してサービスを提供し、「その中でWebは何をすべきなのか」ということをきちんと定義しないと、話にならない。当然、アパレルである以上デザイン性は求められます。しかし、それは店構えとしてのものであって、それが全てでもないし、それだけでモノが売れるなら誰も苦労はしない。

その商品を求めている人に対して、どうやって商品を届けるのか

ということが一番大事だと思います。

これは何も、商品に限ったことではなくて、あらゆるサービスがそうだと思います。

高校や専門学校のサイトを右に左にいじ繰り回したり、必死になって最適なレイアウトを考案しているWeb屋さんなどをたまに見かけますが(いや、”よく”か・・・)、そもそもそんなに階層も深くないでしょ?というようなサイトのレイアウトにパワーかけてどうするの?と思います。むしろ、学校生活や受験情報など、あらゆる情報が混在する中で、ユーザに向けてどんな情報を発信するべきなの?ユーザはどんな情報を求めているの?ということに注力を注ぐ方が懸命だと思います。サイト内でそんなに迷うとは思えないので。もとい、迷うぐらい必要なコンテンツを生み出してからレイアウト考えたら?という話ですね。

まあ、そもそも、その高校はユーザ(高校生、中学生、卒業生)に対してどんなサービスを実践しているんですか?という話がまず一番頭に来るべきだと思うんですけどね。実際のサービスで実現できていないことをWebサイトで表現しても意味ないし。っていうかそれ詐欺だし(笑)。どんな教育方針で、どんな大人を育てるために、どんな施策を行い、その結果どういう状況になっているのか。

その表現、手法としてビジュアルがあるのであって、一番大事なのはユーザに、お客様にどんなブランドプロミスを届けるのかということをきちんと定義し、実践することだと思います。