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笑顔を創りたいWeb屋の日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。情報デザインやWebの勉強をしています。

機能ではなく利用シーンに合わせたグルーピング。

情報デザイン

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巨大CRMシステムリニューアルのUI設計を担当することになりました。

数千万クラスのお話なので、ちょっとビクビクしてます。

で、現行システムを見ているんだけど、確かにこれは使いづらい。

■使いづらい理由

現行システムがなぜ使いづらいのかということを調べていくと

UIのデザインや配置以前の問題だと感じます(配置以前も含めてUI設計ですが・・・)。

ボタンの配置や視認性以前に、コンテンツや機能のまとめ方が

「機能中心のグルーピング」になっているからなんですよね。

エンジニアの方々がUIや情報構造まで設計すると使いづらいと言われがちですが、

それは「機能中心のグルーピング」だからだと考えます。

(その「機能」そのものを創っているのだからある意味仕方ないのですが)

そうではなく、使う人の利用シーンに合わせて機能をグルーピングするべきだと思います。

■利用シーンに基づいたグルーピング

例えば、包丁とツメ切りとカッターはどれも「切る」という機能を持ったものです。

しかし、使う人はそのような目線で探すわけではなく、それぞれ

「料理をする時」「テレビを見るとき(?)」「工作をするとき」に使います。

現行システムは包丁とツメ切りとカッターを同じグループにまとめている状態です。

スタートとなる視点の違いなんですよね。

機能を作っている人たちってどうしても「この機能とこの機能は同属だから同じグループに」としてしまう。けれど、そうじゃなくて、機能からスタートしたグルーピングというのは所詮創り手側の勝手な仕分けでしかなく、本来は使う人の利用シーン、利用手順に沿ってグルーピングさせないといけない。

■使う人の生活を知る

たとえば、居酒屋なんかもそうですよね。

お酒はともかく、料理を機能や種別ごとにわけるのはあんまり良い分け方とはいえません。

一品料理とか、すぐに出てくるものとかシメ物とか、そういうわけ方になります。それは、来ているお客様がそういうフローでサービスを体験するから、ですよね。キムチや漬物を「緑野菜」と分けられても困るしから揚げと焼き鳥とバンバンジーを「鳥料理」と分けられるのもちょっとわかりづらい。やっぱり、使う人がどういうサービスを受けに来て、もっと言うと「どんな順序でニーズが発生するのか」ということをきちんと把握して、それに適したサービスを提供すべきだと思います。スタートの乾杯でビールが遅れるとかも困るし、宴会半ばならそれにもある程度気づかないで過ごせるということもある。これも、サービスのフロー、その時、お客様がどういう状態で何を求めているのかを把握してこそ成り立つサービスですよね。

■必要の無いナビゲーションはいらない

機能別にわけると、ある問題が起きます。

ナビゲーションの項目が増える。

利用シーンに基づいてグルーピングされていないので、ユーザが使うときに頻繁に横移動しなければならなくなる。居酒屋なら、漬物とサラダが「野菜」として同じグループにいるような状態です。注文するときに、何度もいろんなカテゴリに飛ばなければいけなくなる。「すぐに出てくるもの」でまとめられていれば、そこを見るだけで終わるのに。

だからUIの観点から行くと、

「その時使っている人が必要の無いナビゲーションは害にしかならない」

が基本スタンスだと考えています。

「すぐに出てくるもの」を探している人に「鍋料理」のカテゴリメニューはいらない。

鍋料理、メインディッシュ、もしくは皆でつつけるものを探している人にこそ必要なメニューであり、逆に言うとその人たちに「すぐに出てくるもの」のメニューは必要ないわけです。基本的にその場合ユーザが同一人物であることは往々にしてあり(というかそれがスタンダード)、それを勘違いして「すぐでてくるものも求めているし、鍋料理だってこの人は求めているのだから、ナビゲーションに入れておくべき」という風にしてしまうと、結局誰にも使えないナビゲーションになってしまう。

これは、もうグルーピングじゃないんですよね。

「全部見せるから、選んで」ということで、ある意味デザインですらない。

クリエイターだからこそ、情報の取捨選択をするべきで、必要の無いナビゲーションは切り捨てるという勇気を持たないとダメだと思います。もとい、勇気ではなく、観察力と決断力いうべきなのかもしれませんが。