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笑顔を創りたいWeb屋の日常

某事業会社勤務のWebディレクター。つまり「なかのひと」やってます。Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWebディレクターのブログ。情報デザインやWebの勉強をしています。

情報デザインは誰がやる?。

情報デザイン

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有名WEBブログでアツい議論が交わされています。

web製作は求められるスキルが多すぎ!という話が発端です。

そこから・・・・

ホームページを作る人のネタ帳さん

かなり盛り上がっているところ悪いんですが、その話に終わりは無い

web制作屋は、一体どのスキルを持っていれば即戦力なのか?17の作業に分解

F,s GARAGEさん

職種に対して職能を分解しているが、全部できる人なんていないから。

ただWeb屋が他のIT職種の中でも広範囲なスキルを求められるのは事実だ。

何故、Webデザイナーが美大卒じゃなくてもやっていけるのか?

すると、DESIGN IT! w/LOVEさんが

Web屋が他より広範囲なスキルを求められるなんてウソでしょ。

それって単にWebに閉じた人たちの妄想なんじゃないでしょうかって僕は思います。

車や家をつくるのにくらべれば、Webをつくるのに必要なスキルなんてたかがしれてるんじゃないかって思います。だって、量を別にすれば、がんばればなんとか1人でできちゃうってこともあるんじゃないでしょうか、Webの場合。

というかね、Web屋さんって「自分たちが何つくってるのか」ってもっとちゃんと考える時期なんじゃないのかな? って最近すごく考えるんです。

コー ポレートサイトつくってますとか、 ECサイトつくってますとかじゃ、実はなんだからわからない。それって本みたいな読みものなの、雑誌みたいにペラペラめくってひまつぶすものなの、それと もほかの何か何かの道具なのという意味で。それ使って何の意味があるの?ってところがまだあいまいなところがある。ベネフィットとウォンツの関係がも やーっとしてる場合が多いと感じます。

Web屋さんって何をつくるお仕事なんですか? その職業の方は必要なスキルが多いんですか?

と、論争スタート。

「WEB屋は広範囲なスキルを求められているのか否か」

  ↓

「そもそもWEB屋は自分達が何を創っているのかわかっていない」

と、論点が移動して(敢えて「ズレて」とは言いません)論争が続く。

ホームページを作る人のネタ帳さん

確かにウェブ屋だけが広範囲って事はない。

そこは誰もが認めますよ。

ただ、他の業種と比較して、一人で作れるウェブ屋だから他の業種に劣ってますと言う考えを、そのまま発言すると言う行為そのものが、ウェブ屋の単価を落とす原因になっていると言う事になぜ気が付いてくれないんでしょうか。

その原因が、何を作っているかわからないというのは、それぞれのウェブ屋が持っているプライド(お客に納品したものの品質)そのものを疑っているというわけじゃないのですか?

WEB業界の人が、今更WEB屋になに作ってるんですか?というのは何事

DESIGN IT! w/LOVEさん

「何をつくっているか」という問いはエンドユーザーや未来のユーザーの視点から発しています。

「何をつくっているか」を考える必要があると言っているのは、顧客の立場、あるいは、エンドユーザーの立場、さらにいえば、まだ生まれてもいない人たちの 立場で「何をつくっているか」あるいは「何をつくっていこうと考えているか」を問題にしています。問題にしているというのは、未来にはもっとWebの可能 性が広げられるはずだと考えるからです。

Web業界の人だからこそ、Web屋はこれから何つくるんですか?と言っています

で、お前の見解はどうなんだと(笑)

どちらともWEB系ブログでは有名な方ですし、DESIGN IT! w/LOVEさんは、一応の素性は存じ上げております。これでもWEB業界にいた人間ですから。それらを踏まえてお話させていただければ、お二方は実はそんなに遠いことは言ってない、むしろ近いのでは?と僕なんかは思います。

DESIGN IT! w/LOVEさんの「WEB屋は何をつくっている?」という問いは、「スキルが多いとか少ないとか言う前に、自分が何を創っているのかをキッチリと把握しているの?」ということであり、それは前提として「何を創っているか理解していないWEB屋が数多存在する」ということがあるのだと思います。

なので「WEB業界の人間が自分で創っているものがわかっていないとは何事」というホームページを作る人のネタ帳さんの投げかけは、確かに少し誤解があるのかもしれません。DESIGN IT! w/LOVEさんが仰っているのは、WEB業界全体のことであって、ご自分のこと、ひいては在籍している制作会社のことを指しているわけではないのですね。

つまり、これは僕も肌で感じていることですが、WEB産業というのはまだまだ成熟しておらず、やれプロモーションだの、コーポレートサイトだのという抽象的な名前が先行し、それに基づいたデザイン、機能ありきで議論がなされ、平気でプロジェクトが進められていく。一番肝心の「そのWEBサイトはユーザに何を与えるのか」ということが抜け落ちたまま・・・・。

僕も実感していますが、大企業はともかく中小企業や商店のオーナーさん等はまだまだそのリテラシーが低いと感じます。調査を行い、ユーザを設定し、戦略・戦術を練り、その提案をしても「絵がないとわからない」「モノを見ないと判断できない」というWEBの本質を理解していないクライアントは山ほどいます。そしてもっと問題なのが、同レベルで話をしてしまうWEB屋がまだまだかなりの数存在するということです。

DESIGN IT! w/LOVEさんさんが警鐘を鳴らしているのは、まさしくココなんだろうと、僕は受け取っています。スキルが多すぎるだのどうだのという前に、自分達が何を求められ、本来どうあるべきなのかをしっかりと把握しないと、必要なスキルもヘッタクレもない、と。

一方でホームページを作る人のネタ帳さんの言う「WEBサイトとは24時間365日働き続ける営業マン」というのは、まさしくその通りでこれは「WEBサイトとは」という投げかけにキッチリと解答ができている方だと思います。つまり、この時点でDESIGN IT! w/LOVEさんの投げかける「何創っているかわかることが先でしょ」という条件に対しては、お互いの方がクリアしているということになります。この辺の、つまるところ「WEB屋とは具体的に誰なのか」というところで、対象がズレている様に感じました。DESIGN IT! w/LOVEさんが警鐘を鳴らしているのは「質の低いWEB屋」であり、ホームページを作る人のネタ帳さん自身、およびそのお話は「質の高いWEB屋」の話になっているということです。

■で、WEBサイトとは?

「365日働き続ける営業マン」というのは、良い言葉だなぁと思います。

が、全否定するつもりも無ければ、ほぼ肯定なのですが、ちょっとしっくり来ていないのも事実です。引っかかるのは「営業マン」。どうも、どうしても「企業側の発信」という絵が浮かぶんですよ。まあ、営業マンて社員ですから。僕はやっぱり、WEBサイトはプロダクト(商品)だと思っています。消費者があってのもの。商品に企業側の情報発信機能なんていらないんですよ。ユーザが求めていれば、載せるべきですが。携帯電話にシャープの企業情報や取り組み情報なんていらないでしょ?「わが社はこんなことをしています!」なんて、うざいったらありゃしない(笑)

そうすると、やっぱり月並みというか、僕がどこの出身かバレてしまいそうな気がしますがw、「WEBサイト=問題解決ツール」ですよね。最近僕が思うのは、これをもっと噛み砕いて「WEBサイト=サービス対応ツール」かなぁと思います。営業や宣伝のためのものではなく「消費者(ユーザ)が求めるものを提供する・サービスするツールだと考えます。大事なことは、ユーザのニーズに適切に「欲しい情報を欲しいタイミングに」提供することであって、宣伝や名刺とは違うかなって。ユーザが会社の名刺を求めれば出せばいいし、「どんな魅力があるの?」という情報を求めているなら、提示してあげればいい。全ては、ユーザニーズに応えることこそが命題。

■スキルは多い?少ない?

現状は、多いと言わざるを得ないでしょう。

しかし、これは未成熟産業故の問題だと思います。別にWEB屋が極端にスキルを求められているわけではない。未成熟で、分業が完全に成立していないから。完全に成立とは「ある程度世間にも認知されている」ということを指します。WEB屋はともかく、それ以外の一般の方は知らないんですよね。WEB屋の分業自体を。だから僕なんてディレクタやってたときなんか、もう面倒くさかったです。「ディレクタ?デザインしている人?」って。WEBデザイナがWEBを創っている人、と思われがちですから。島元さんの著書「だから、Webディレクタはやめられない」は、だからよくわかります。

認知されていないから、「とりあえずWEB屋に頼めばWEBのことは全部わかるでしょ」というクライアントの要望に、今は全部応えなければいけない。すると、求められるスキルも当然多くなる。でも、そんなの無理ですね。少なくとも一人では。建築や自動車の世界で見れば、本来あるべきは「WEB制作の全ての要望に応える」という必要があるのは、大きな制作会社。新宿や渋谷に大きな居を構えるような制作会社がそれを担うべきであって、また、その中にいる「WEB屋」の方々はその車輪の一部となる。だから、本来はWEB制作の全てのスキルを網羅する必要は無い、というか、網羅できるに越したことはありませんが時間は有限ですから。自らの専門性を活かしてプライオリティを決めていくことになるでしょう。

そうすると、では中小のWEB制作会社はどうするんだと。

別に淘汰されるというわけではないです。幅広いWEB制作というスキルの中で、自社は何を担っていくのか、ということを明確にしていくだけなんだろうと思います。というより、中小制作会社が自らを分業の一部とし専門性を発揮するがゆえに、大制作会社は全てのWEB制作スキルを担うことになるだろう、ということです。他の業界と同じですね。

ゆえに、これが大事になるわけです。

「WEB屋は自分達が何を創っているのか理解しているのか」

WEBサイトをサービス対応ツールとする場合、まずそれを理解することが大前提ですが、その中で自分は何を担うのか、どの部分を創るのかということを探し続けることが重要なのかと。マーケティングやコンサルティングを行う者がいれば、絵的なデザイン、ビジュアルデザインを行う者もいるし、システム設計をする者もいる。ビジュアル分野で情報デザインを担う者もいるでしょう。

これからもWEB屋に求められるスキルは増加の一途をたどると思います。

より多くの知識やスキルを習得するのは大変重要ですが、それよりも何よりも、この広がるWEBの世界で、自分は、自社はどこのスペシャリストになるのか、ということを模索し続けることもまた重要ではないでしょうか。

[TB先URL]

http://webdirector.livedoor.biz/archives/51450914.html

http://d.hatena.ne.jp/waseda23/20071225/1198573722